Qualcomm製未発表SoCとなる“Holi”と“Shima”の開発段階での詳細なスペックが判明

Qualcomm製未発表SoCとなる“Holi”と“Shima”の開発段階での詳細なスペックが判明

Processor/Platform

先日、Qualcommが“Holi”と“Skunk”“Shima”、“Yupik”を開発していることが明らかになりましたが、その中で“Holi”と“Shima”の開発段階での詳細なスペックがSnapdragon 888 5Gを搭載したXiaomi Mi 11を発表したXiaomiがKernel SourceをGithubに公開したことで明らかになりました。

 

まず最初にこれを記載しないと勘違いする人が出るので記載しますが、Qualcomm Snapdragon製品には開発コードとポート番号の2種類があり、例えばSnapdragon 888 5Gは開発コードはLahainaでポート番号はSM8350、Snapdragon 662は開発コードはBengalでポート番号はSM6115となっていますので、すでに存在が明らかになっている“Holi”と“Skunk”、“Shima”、“Yupik”は開発コードが明らかになっているだけなので、実際の製品名は不明です。

 

さて、最初は“Holi”のスペックですが、CPUは独自アーキテクチャKryoを用いた2xGold+6xSilverのオクタコア構成で周波数は2035MHz+1804MHz、GPUはAdreno 615ベースのAdreno 619で最大周波数は875MHzとなっています。JEDEC UFS ver. 2.0の規格上オプションのM-PHY HS-G3規格に対応しているためUFS 2.0以降(UFS 2.0 or UFS 2.1 or UFS 2.2)に対応し、RAMはLPDDR4X規格に対応しています。GPUはAdreno 619を搭載していることが明らかになり、既にQualcommはAdreno 619を搭載した製品としてSnapdragon 750G 5GとAdreno 619Lを搭載したSnapdragon 690 5Gが発表しており、それぞれの周波数は800MHzと565MHzとなっているのでGPUの周波数だけで考えると“Holi”の方が性能が良いです。ただ、Adreno 619とAdreno 619“L”には差があり、Qualcommはいくつか劣った製品に“L”を付与するため、もしかすると“Holi”はAdreno 619Lを搭載しているかもしれません。その場合、800MHzのAdreno 619よりも周波数の高い845MHzのAdreno 619Lの性能は、後者のほうが劣る可能性があります。

 

また、CPUは2035MHz+1804MHzとなっている“Holi”ですが、Snapdragon 750G 5Gは2208MHz+1804MHz、Snapdragon 690 5Gは2073MHz+1708MHzとなっているため、性能としては“Holi”はSnapdragon 750G 5GとSnapdragon 690 5Gの間に収まる可能性があります。

 

そして、電源管理(PMIC)としてPM6350を採用していることもKernel Sourceに記載されているためSnapdragon 6シリーズに属する可能性が高く、Snapdragon 690 5Gの上方向のマイナーチェンジモデルになる可能性があります。名称としてはSnapdragon 692 5GやSnapdragon 695 5Gが考えられます。

 

次に“Shima”のスペックは、CPUはKryoアーキテクチャを用いた1xGold+3xGold+4xSilverのオクタコア構成で周波数は2707MHz+2361MHz+1804MHz、GPUはAdreno 660を搭載し最大周波数は747MHzとなっています。JEDEC UFS ver. 3.0の規格上オプションのM-PHY v4.1定義のHS-G4に対応しているためUFS 3.0以降(UFS 3.0 or UFS 3.1)に対応し、RAMは3196MHz(約3200MHz)をサポートするためLPDDR5に対応しています。採用しているCPU IPが不明ですが、GPUはSnapdragon 888 5Gと同じAdreno 660を採用しているため、もしかするとCPUはSnapdragon 888 5Gと同じくARM Cortex-X1+ARM Cortex-A78+ARM Cortex-A55の可能性があります。ただ、競合他社製品としてSamsung Exynos 1080が1xARM Cortex-A78+3xARM Cortex-A78+4xARM Cortex-A55を採用しているため、こちらの採用の可能性も捨てきれません。わかっていることとしては非常にCPU性能とGPU性能が高いことです。

 

GPUは747MHzと記載されていますが、Snapdragon 888 5Gは840MHzであることが明らかになっているのでいくつか周波数が下がっています。それでもAdreno 660を採用しているので2020年のハイエンド製品が採用したSnapdragon 865 5GSnapdragon 865 Plus 5Gよりも性能が優れている可能性があり、Snapdragon 7シリーズ製品というよりはかねてより噂されていたSnapdragon 888 5Gの廉価モデル(or 低クロック)モデルになるかもしれません。

 

また、電源管理はSnapdragon 888 5Gと同じくPM8350が採用されており、このPM8xxxはSnapdragon 8シリーズでの採用が許されている製品なので、このことからも“Shima”はSnapdragon 8シリーズに属する可能性が高いと考えています。名称としてはSnapdragon 865 5GとSnapdragon 888 5Gの間になるので、Snapdragon 875 5GやSnapdragon 878 5Gが考えられます。

 

このKernel Sourceに記載されているものは開発段階ですので、実際にQualcommによって発表される際は性能の上下があることは注意してください。実際に、Lagoonとして開発していたSnapdragon 750G 5Gは開発当初のGPUの周波数は850MHzでしたが、実際に発表された製品は800MHzということもありました。