Qualcomm Snapdragon 865+ 5G Mobile Platformを発表、最大CPU周波数は3.1GHzに

Qualcomm Snapdragon 865+ 5G Mobile Platformを発表、最大CPU周波数は3.1GHzに

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日本時間2020年7月8日にQualcommはフラッグシップモデル向け新プラットフォームとしてQualcomm Snapdragon 865+ 5G Mobile Platform(Snapdragon 865 Plus 5G)を発表しました。

 

名称 Snapdragon 865+ 5G Snapdragon 865 5G Snapdragon 855+
CPU Kryo 585

A77+A77+A55

1+3+4構成

Kryo 585

A77+A77+A55

1+3+4構成

Kryo 485Gold(A76)+Gold(A76)+Silver(A55)

1+3+4構成

周波数 3.1GHz+2.42GHz+1.80GHz 2.84GHz+2.42GHz+1.80GHz 2.96GHz+2.42GHz+1.80GHz
GPU Adreno 650 Adreno 650 Adreno 640
周波数 670MHz 587MHz 675MHz
NPU Hexagon 698

15 TOPS AI

Hexagon 698

15 TOPS AI

Hexagon 690

7 TOPS AI

ISP Spectra 480

2億画素 or 6400万画素(ZSL) or 2×2500万画素(ZSL)

Spectra 480

2億画素 or 6400万画素(ZSL) or 2×2500万画素(ZSL)

Spectra 380

1億9200万画素 or 4800万画素(ZSL) + 2x2200万画素(ZSZ)

リフレッシュレート 60Hz(4K/UHD)

144Hz(2K/WQHD+)

60Hz(4K/UHD)

144Hz(2K/WQHD+)

RAM LPDDR5(2750MHz)

LPDDR4X(2133MHz)

LPDDR5(2750MHz)

LPDDR4X(2133MHz)

LPDDR4X(2133MHZ)
ストレージ UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 3.1
Wi-Fi Wi-Fi 6E Wi-Fi 6 Wi-Fi 6
Bluetooth Bluetooth 5.2 Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.0
通信 無し(外部はX55 5G Modemのみ)

LTE Cat.24/22(2500Mbps/316Mbps)

5G NR Sub-6Hz + mmWave(7500Mbps/3000Mbps)

無し(外部はX55 5G Modemのみ)

LTE Cat.24/22(2500Mbps/316Mbps)

5G NR Sub-6Hz + mmWave(7500Mbps/3000Mbps)

X24 LTE Modem(外部: X50 5G Modem)

LTE Cat.20/13(2000Mbps/316Mbps)

5G NR Sub-6GHz + mmWave()

製造プロセス N7P N7P N7
内部コード SM8250-AB SM8250 SM8150-AC

Snapdragon 865+ 5Gは2019年12月に発表したSnapdragon 865 5Gの上方向のマイナーチェンジモデルとなっており、CPUの周波数とGPUの周波数、アンライセンスドバンド(免許不要周波数帯)の6GHz帯を使用するWi-Fi 6E対応、Bluetooth 5.2対応が挙げられます。

CPUの周波数はプライムコア(ARM Cortex-A77)が2.84GHzから3.1GHzへの大幅な周波数上昇が確認されています。ただ、Qualcommは3.1GHzの表示を採用していますがGeekbenchでは3.091GHzであることが確認できますので、正式な周波数は3.091GHzとなります。このような表記はよくある事例で、例えばSnapdragon 625は2.0GHzと記載されていますが実際には2.002GHz(2002MHz)となっています。

 

GPUは10%の性能向上が謳われていますが周波数は明らかにされていません。Qualcommは自社のGPUの周波数を明かさない企業となっていますが、AnTuTuによると今までに計測されたデバイスから670MHzが有力視されており、現状では670MHzが最有力視されているという点からスペック表にはこの値を記載しています。

 

Wi-Fi 6E対応、Bluetooth 5.2対応はサブシステムとしてQualcomm FastConnect 6900を搭載したことでSnapdragon 865 5Gよりも発展した規格に対応することが出来ています。前回のSnapdragon 855とSnapdragon 855+はCPUとGPUの周波数が上昇されただけとなっていましたが、今回のSnapdragon 865 5GとSnapdragon 865+ 5Gは少し異なったマイナーチェンジとなっており、Snapdragon 865+ 5G搭載機を購入する意味は大いにあるでしょう。

 

2020年7月10日現在はASUS ROG Phone 3、Lenovo Legion Phone、Samsung Galaxy Z Flip 5G、Samsung Galaxy Note20シリーズが搭載することが公式に明らかにされていたり、Geekbenchから明らかになっています。AnTuTu Benchmark v8においてはSnapdragon 865 5Gが最高パフォーマンスを発揮して60万点程度となっていますが、Snapdragon 865+ 5Gは試作機ながら64万点を叩き出しており、パフォーマンスの向上も目に見えるものとなっています。

 

Snapdragon 865+ 5Gを搭載した商用のデバイスは2020年Q3(7月-9月)に発表される予定となっています。

 

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