Google Tensorと同じMali-G78 GPU搭載製品のGPU性能を比較

Google Tensorと同じMali-G78 GPU搭載製品のGPU性能を比較

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Googleの自社開発SoCのGoogle TensorはGPUにArm Mali-G78を20コア(MP20)採用しています。この“Mali-G78”は様々な製品で採用されているので、その部分に注目して比較を行います。

 

Mali-G78を搭載したSoCはKirin 9000(24コア)、Kirin 9000E(MP22)、Google Tensor(MP20)、Exynos 2100(MP14)、Exynos 1080(MP10)の5製品、Mali-G78のコア数が少ないときに用いられるMali-G68を搭載しているのはDimensity 900Dimensity 920(MP4)、Kompanio 900T(MP4)、Exynos W920(MP2)があります。

 

AnTuTu Benchmark v9はUX性能とMEM性能、GPU性能、CPU性能を合算した総合性能でスコアを算出しますが、今回はGPUに注目するので総合性能とGPU性能を抽出したグラフを作成しました。

 

MP24 @759MHzとMP20 @848MHzが同等で、それぞれのGPU性能が総合性能の何%なのか算出するとKirin 9000は約39%、Kirin 9000Eは約40%、Google Tensorは約40%、Exynos 2100は36%、Exynos 1080は約36%となりました。

 

この数値はAnTuTu BenchmarkでGPU性能がどの程度重視されているかによって見方が変わりますが、Exynos 2100とExynos 1080はバランスの良い性能を発揮するような開発を進めている可能性があります。

 

UL Benchmarkが提供する3DMarkのWild Life Stress Test(Vulkan API)をまとめたのが上の画像です。Exynos 1080のみWild Life Stress Testの結果が記載されていないので、通常のWild Lifeを表示しています。

 

実際の計測では安定度が%で表記されますが、3DMarkのデータベースはスコアのみ表示されているので勝手に計算すると、Kirin 9000は約48%、Kirin 9000Eは約47%、Google Tensorは約51%、Exynos 2100は約69%となりました。

 

Google Tensorは様々な媒体で安定度が低いと評されていますが、それよりもKirin 9000とKirin 9000Eが低いです。ただ、Exynos 2100の約69%、A15 Bionicの約72%と比較すると安定度が低いです。ちなみにSnapdragon 888 5Gは約56%のため、Google Tensorが突出して安定度が低いと評するのはなかなか難しいかもしれません。