Meizu 16sのレビュー – Waste Of Money

4月に発表されたQualcomm Snapdragon 855を搭載したMeizu 16sを購入しましたので感じたことをレビューしたいと思います。

今回はAliExpressにてMeizu公式が開設しているMeizu Official Storeにて購入し、RAM 8GB+内蔵ストレージ 128GBモデル、カラーはファントムブルー(幻影藍)を選択しました。購入タイミングや様々なクーポンを組み合わせて約47,000円で購入しました。

 

箱は伝統ある黒の大きい箱ではなく本体サイズに合わせた小さめの箱に。昔からMeizuのスマートフォンを購入している人にとっては残念なポイントですが、新しく購入する人や販売代理店にとっては小さい方がいいと思うので一長一短です。

 

内容物は本体、ACアダプター(EU規格)、USB Type-Cケーブル、説明書、保証書、クイックスタートガイド、SIMピンです。Meizu 16sは過去の製品と異なって3.5mmイヤホンジャックが排除された製品ですが、それに対応するアダプターは同梱されていません。非常に不親切で、購入者を馬鹿にしていると見られてもおかしくはありません。

Apple iPhoneのようにLightningポートに対応したイヤホンを付属させる事が出来ないのであれば、アダプターは同梱してもらいたかったです。

 

カラーはファントムブルー(幻影藍)。Meizu 16thは極光藍(オーロラブルー)です。

光り方はファントムブルーという事でオーロラブルーよりもおとなしく、更に色の変化も乏しくつまらないです。背面のクオリティは意外と重要なのですが、前面に対する対称美学の為に背面の開発費が回らなかったのでしょうか。

 

SIMトレイはおそらくMeizuとしては初めての位置となる下部へ。両面使用するタイプでnanoSIMが2枚入る構造で、MicroSDカードには非対応です。MeizuはフラッグシップモデルでMicroSDカードに対応させたのは非常に少ないので驚きはありません。

 

重さは164g。Meizu 16thが3010mAhで158g、Meizu 16sは3600mAhなのでその分重量が上がっています。交互に持つとその重みが伝わってきますがMeizu 16s単体で考えるとそれほど重くない部類に入るのではないでしょうか。

 

Meizu 16sはAndroid 9 PieをベースとしたFlyme 7が搭載されています。当然過去からの伝統で日本語は無し、その他多くの言語も対応していないので日本語だけが削られているわけではありません。とは言えもう2019年、特定の言語に対応していない(させていない)企業がまだ存在することに驚きですね。

そして使い心地は正直最悪レベルです。HuaweiのEMUIやXiaomiのMIUI、OPPOのColorOSなど様々なカスタムスキンに触れる機会が増えたのでようやく比較できますが、MeizuのFlyme OSは開発者ファースト、その他のカスタムスキンはユーザーファーストで開発されていると感じます。Flyme OSはとにかく自己満足の塊でジオタグはカメラアプリ内ではなく設定アプリからカメラアプリそのものを探してオフにするといった煩わしい手順、決して快適とは言えないアニメーション、全てが駄目です。これで満足しているのであれば企業として終わりです。

 

約半年前に発表されたMeizu 16thと今回レビューしているMeizu 16sのソフトウェアにおける大きな違いはAndroid OSのみなので基本的な仕様に違いはありません。言ってしまえば書くことがない、そんな状態です。つまりMeizu 16thを持っている人はわざわざ買う必要がありません。何かMeizu 16sならではの機能や何か違いを作るといったそういう考えには至らないのでしょうか。

 

Meizu 16sは当時最新のフラッグシップモデル向けプラットフォームのQualcomm Snapdragon 855を搭載していますが、AnTuTuベンチマークでは満足の行くスコアが全く出ません。今回の計測には最新版のAnTuTu Benchmark v8.0.1を使用していますが、39万点弱が関の山。中国版では44万点近くスコアが出ているので、そのあたりの調整も国際市場向けは放置されている現実です。

 

画面内指紋認証機能はMeizu 16thから世代が上がってより高精度より高速に反応し認証してくれるのでストレスは全く感じません。更に顔認証機能もありますので、同時に使用することでかなり利便性が上がります。

このあたりに文句が出るようなスマートフォンを出しているところはそうそうないので、特別Meizu 16sが優れている点とは言えません。

 

ナイトモード
ナイトモード/非三脚モード

Meizu 16sはメインカメラに4800万画素(Sony IMX586)を採用しているので繊細かつ高品質な写真撮影が可能になっています。更にOIS(Optical Image Stabilizer/光学式手ブレ補正)を搭載しているのでOISの無いトリプルカメラを採用した機種よりも綺麗な写真が撮影できる瞬間が増えます。

しかし肝心の性能は「こんなレベルか」と驚きや喜びを感じることはありません。普通に撮影ができるレベルなので、カメラ機能を重視する人はHuaweiやSamsung、OnePlusの機種を買うほうがいいでしょう。あと、AIの知識量が乏しいのかなかなか判別してもらえないことが多く、今回公開している写真もただ撮影しただけのものが多くあります。このとき、Huawei P30 Proを持ち歩いていましたがMeizuでは無反応、Huaweiは反応ありということがしばしばありました。

そして昨今のフラッグシップモデルは広角に対応したカメラを搭載していますがMeizu 16sは非採用。より多くのパターンの撮影がしたいのであればMeizu 16sは選択肢に入らないでしょう。

 

タイトルの「Waste Of Money」は“金の無駄”と訳すことが出来ます。Meizuファンの私がMeizu 16sを購入して何故“金の無駄”だと思ったのか簡単に説明します。

まず第一にMeizu 16thからの変更点が乏しい。これはデザインに対して対称美学のコンセプトがあるので仕方がないのですが進化した点が見つからないのは欠点でしょう。更にSnapdragon 855や4800万画素のカメラを搭載しているという点は確実に変更点ですが、SoCが新しくなるのは当たり前ですしイメージセンサーも然りです。その上で何か新しい機能があって進化と言えるので特段何かが変わったという印象はありません。Flyme OSは何も変更されておらず、面白みはありません。

そして第二に欠点がある。これはオーディオ事業から始まったMeizuがMeizu 16sからイヤホンジャックを排除するという行動に至ったのは別売としてMeizu Hi-Fi DAC Headphone Adapterを用意したからなのでその点は理解は出来ますが残念ながらMeizu Official Storeではそのアダプターが販売しておらず、中国国外ユーザーはどのアダプターを使って有線視聴をすればいいのか全くわかりません。この不親切な点はMeizuに余裕がないからなのか中国市場しか見据えていないのかわかりませんが、ユーザーをないがしろにするのは確実に止めていただきたいです。

第三はアップデート。Meizuは2017年に発表した機種全てが一度もAndroid OSアップデートを受けていません。当然2018年に発表された機種もなので、2019年に発表されたMeizu 16sも全く期待が出来ない現実です。更にシステムエンジニアがAndroid 8.x Oreo搭載機種の今後について聞かれた時に「Android Pにアップグレードを行った場合以前の状態よりも優れているとは100%保証できない」と回答している状態なのでAndroid OSが何なのか理解していない企業です。期待するだけ無駄でしょう。

 

正直Meizu 16sを購入するのであればほぼ同価格のOnePlus 7、遥かに安いXiaomi Mi 9やRedmi K20 Proを購入するほうが満足できます。例に挙げた3機種はAndroid Qへのアップデートが行われるのは確実なので、より新しいAndroid OS、ユーザーを第一に考えている企業の機種を買う方が良いです。

Meizu 16thは確かにいい製品でした。しかしMeizu 16sは“金の無駄”と言わざるを得ません。

 

 

Meizu 16s

約47,000円
4.9

デザイン

6.0/10

ハードウェア

6.0/10

ソフトウェア

2.5/10

パフォーマンス

4.5/10

ディスプレイ

5.5/10

カメラ

4.5/10

バッテリーライフ

7.0/10

全体的な満足度

3.5/10

良い点

  • ノッチレスデザイン
  • デュアルスピーカー
  • 画面内指紋認証
  • 音質が良い
  • NFC対応

悪い点

  • Snapdragon 855の性能を未発揮
  • つまらないデザイン
  • 進化が見当たらない
  • OSアップデートの不安
  • ワイヤレス充電非対応
  • イヤホンジャックがない
  • 光度調節機能が未熟
  • 日本語非対応