Qualcommは現地時間12月3日にQualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platformを発表し、12月4日に詳細なスペックを公開しました。Snapdragon 865 5GはSnapdragon 8 Seriesに属する製品で、主にフラッグシップモデルに搭載される見込みです。
名称 | Snapdragon 865 5G | Snapdragon 855 Plus | Snapdragon 855 |
CPU | Kryo 585
A77+A77+A55 1+3+4構成 |
Kryo 485
Gold(A76)+Gold(A76)+Silver(A55) 1+3+4構成 |
Kryo 485
Gold(A76)+Gold(A76)+Silver(A55) 1+3+4構成 |
周波数 | 2.84GHz+2.42GHz+1.80GHz | 2.96GHz+2.42GHz+1.80GHz | 2.84GHz+2.42GHz+1.80GHz |
GPU | Adreno 650 | Adreno 640 | Adreno 640 |
周波数 | 587MHz | 675MHz | 585MHz |
DSP/NPU | Hexagon 698
15 TOPS AI |
Hexagon 690
7 TOPS AI |
Hexagon 690
7 TOPS AI |
リフレッシュレート | 60Hz(4K/UHD)
144Hz(2K/WQHD+) |
||
RAM | LPDDR5(2750MHz)
LPDDR4X(2133MHz) |
LPDDR4X(2133MHz) | LPDDR4X(2133MHz) |
ISP | Spectra 480
2億画素 or 6400万画素(ZSL) or 2x2500万画素(ZSL) |
Spectra 380
4800万画素 or 2x2200万画素 |
Spectra 380
4800万画素 or 2x2200万画素 |
統合モデム | 無し(外部はX55 5G Modemのみ)
LTE Cat.24/22(2500Mbps/316Mbps) 5G NR Sub-6+ mmWave(7000Mbps/3000Mbps) |
Snapdragon X24 LTE
LTE Cat.20/13(2000Mbps/316Mbps) |
Snapdragon X24 LTE
LTE Cat.20/13(2000Mbps/316Mbps) |
Bluetooth | 5.1 | 5.0 | 5.0 |
製造プロセス | 7nm+ FinFET | 7nm FinFET | 7nm FinFET |
内部コード | SM8250 | SM8150-AC | SM8150 |
今回発表されたSnapdragon 865 5Gは以前とは異なってマイクロアーキテクチャKryoの最新版となるKryo 585の中身を発表会で明かしました。以前まではARM Cortex-A CPUをセミカスタム(派生)していましたが、今回は設計書通りに採用しています。
CPUの周波数は昨年発表したSnapdragon 855と変化はなく、おそらくは今のQualcomm製SoCにおける1番安定したパフォーマンスを発揮できる最大値なのではないかと考えています。
大きな更新点は2億画素カメラに対応した点で、今の所Samsungが8月に発表した「ISOCELL Bright HMX」は1億800万画素カメラセンサーなので、更に高解像度なイメージセンサーに対応することができます。昨今のスマートフォンは4800万画素や6400万画素イメージセンサーを搭載した製品が主流となっており、2020年はさらに高解像度化すると見られているので、Qualcommはその流れに対応した形になります。
期待された5Gモデムの統合は行われず、5Gモデムが統合されているHuawei Kirin 990 5GやSamsung Exynos 980、MediaTek Dimesity 1000と比較すると残念でなりません。対応している5Gモデムは7nm FinFET製造プロセスのSnapdragon X55 5G Modemのみとなっており、10nm FinFET製造プロセスのSnapdragon X55 5G Modemとは組み合わせることはできません。
Snapdragon 865 5Gを搭載した商用スマートフォンは2020年Q1(1月-3月)に販売開始となる見込みです。