MediaTek製未発表製品MT6893は最大周波数3.0GHzのARM Cortex-A78を採用

MediaTek製未発表製品MT6893は最大周波数3.0GHzのARM Cortex-A78を採用

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先日MediaTek製未発表Dimensity 5G製品となるMT6893がGeekbenchに登場し、スコアの低さから鑑みてMediaTekが予告していた最大周波数3.0GHzのARM Cortex-A78を採用した製品ではないと予想していましたが、今回Geekbench 5に姿を表し私の予想が大きく外れることとなりました。

 

Geekbench 5に姿を表したMT6893は先日登場したGeekbench 4でのスペックと同じで、Android 11+RAM 8GBとなっています。気になる性能はGeekbench 5.2.5で計測され、シングルコア性能が886点でマルチコア性能は2,948点となっています。MediaTek Dimensity 1000+は780点と2,934点、競合他社製品のHUAWEI Kirin 9000は1,007点と3,634点、Snapdragon 865 5Gは907点と3,235点、Exynos 990は898点と2,686点となっているため2020年のハイエンド性能は有していることがわかります。ただ、早期リークとなりますが2021年のハイエンド製品が採用するExynos 2100が1,040点と3,107点、Snapdragon 875 5Gが1,105点と3,512点となっているので、同じく2021年のハイエンド製品向けのMT6893の性能は物足りなさを感じてしまいます。

 

前回はCPUにARM Cortex-A78+ARM Cortex-A55のオクタコア構成とGPUにARM Mali-G77 MC9を採用していることしかわかりませんでしたが、今回はCPUに1xARM Cortex-A78+3+ARM Cortex-A78+4xARM Cortex-A55のオクタコア構成でそれぞれの最大周波数は3.0GHz+2.6GHz+2.0GHzとなっていることが明らかになりました。GPUに2020年11月現在最新となるARM Mali-G78を採用していないことは、MediaTekを愛する方にとっては悲しいニュースとなるでしょう。

 

今回の情報から、MT6893はMediaTekが明らかにしている最大周波数3.0GHzのARM Cortex-A78 CPUを採用し、台湾TSMC 6nm EUV製造プロセスを採用した“Premium Platform”となります。Geekbenchにおけるシングルコア性能のみで考えると、Kirin 9000は3.13GHzのARM Cortex-A77を、Snapdragon 865 5Gは2.84GHzのARM Cortex-A77を採用しており、ARM Cortex-A78はARMの発表によりますとARM Cortex-A77から20%の性能向上が行えていることを明らかにしているため、理論上はMT6893がKirin 9000やSnapdragon 865 5Gよりもスコアが高くないといけないですが早期リークということで商用製品が搭載していないことからスコアが低いのか、実際に商用製品が採用しても性能が低いのかわかるにはもう少し時間がかかるでしょう。

 

 

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