Snapdragon 888 5Gのベンチマークスコアが判明。VS. Snapdragon 865 Plus、865、855 Plus、855

Snapdragon 888 5Gのベンチマークスコアが判明。VS. Snapdragon 865 Plus、865、855 Plus、855

Qualcommが2020年12月に発表したプレミアムティア向けSoCとなるSnapdragon 888 5Gのベンチマークスコアが明らかになりましたので、2020年のハイエンド製品が採用したSnapdragon 865 5GとSnapdragon 865 Plus 5G、2019年のハイエンド製品が採用したSnapdragon 855とSnapdragon 855 Plusと比較をします。

 

Snapdragon 888 5Gのスペックは、Samsung 5nm EUV(5nm LPE)製造プロセス、CPUは1xARM Cortex-X1 2.84GHz+3xARM Cortex-A78 2.42GHz+4xARM Cortex-A55 1.80GHzのオクタコア構成、GPUはAdreno 660 @840MHzとなっています。

 

通信面はWi-Fi 6EやBluetooth 5.2対応、5G通信においてはSnapdragon X60 5G Modemを統合しFR1で定義されているSub-6GHz帯やFR2で定義されているmmWave(ミリ波)に対応し、最大通信速度は7.5Gbps/3.0Gbpsとなっています。Snapdragon 865 5GとSnapdragon 865 Plus 5Gはモデムが統合されておらず、外部モデムとしてSnapdragon X55 5G Modemを使用することで5G通信や4G通信に対応します。また、Snapdragon 855とSnapdragon 855 Plusは通常4G通信対応製品ですが、外部モデムとしてSnapdragon X50 5G Modemを搭載することで5G通信に対応し、最大通信速度は5.0Gbps/不明となっています。

 

RAM規格は現在最新となるLPDDR5をサポートし、Snapdragon 865 5GやSnapdragon 865 Plus 5Gよりも高い周波数となる3200MHzに対応。これは、Snapdragon 865 5Gシリーズよりも多くのデータ転送が行えることを意味しています。

 

Snapdragon 888 5GはSnapdragon 855シリーズとSnapdragon 865 5Gシリーズとは違ってTSMCではなくSamsungが製造しています。Samsungのファウンダリを選んだ理由は明らかにされていません。TSMCもSamsungもQualcommも具体的な発言を行っていないので憶測の域を出ませんが、TSMCにおける5nmはAppleの(実質的な)独占状態になっている様で、Qualcommの製造が優先されない事を危惧してSamsungを選んだと考えられています。

 

Snapdragon 888 5Gを搭載したvivo iQOO 7(12GB+256GB)のAnTuTu Benchmark v8スコアは、CPU性能が203,219点、GPU性能が311,673点、MEM性能が114,070点、UX性能が99,815点で総合性能は728,784点という結果になりました。Android OS搭載製品においてAnTuTu Benchmark v8スコアが70万点を超えるのはHUAWEI Kirin 9000に続いて2例目となります。

 

MEM性能とUX性能はRAMや内蔵ストレージ、120Hzや90Hzの高リフレッシュレート、MIUIやEMUIといったカスタムスキンに影響されるところがいくつかありますので、CPU性能とGPU性能を抽出したものを作成しました。

 

Snapdragon 865 5GからSnapdragon 888 5Gへの成長幅はCPU性能が約9%、GPU性能が約39%となっており、GPU性能の飛躍的向上が見えます。Qualcommの発表ではCPU性能は25%、GPU性能は35%の向上に性能していると明らかにされているため、AnTuTu Benchmark v8においてはCPUの成長は見えない状態となっています。

 

2世代前のSnapdragon 855からの成長幅はCPU性能が約44%、GPU性能が約73%となっています。

 

CPU性能を計測するのに長けているGeekbench 5ではSnapdragon 888 5Gのシングルコア性能は1,127点でマルチコア性能は3,675点となっています。Snapdragon 865 5Gと比較するとシングルコア性能は約24%、マルチコア性能は約16%、Snapdragon 855と比較するとシングルコア性能は約56%、マルチコア性能は約36%の性能向上で、Qualcommの発表通りのCPU性能の向上となっています。