Qualcommは先日開催したSnapdragon Tech Summit 2021にて新命名規則を採用したSnapdragon 8 Gen 1を発表しました。命名規則の変更は“わかりやすさの追求”の一方で、“何故変更したか”は明らかにしていません。今回、Qualcomm幹部は命名規則変更の理由を明らかにしました。
今までQualcomm Snapdragonは3桁の数字を用いた命名規則を採用し、Snapdragon 865 5GとSnapdragon 888 5Gの場合は数値の大きい後者が優れ、Snapdragon 870 5Gは先程の2製品の間に位置すると判断できます。これは2013年発表のSnapdragon 800から続いているため、多くの人がこの規則に慣れています。
しかし、Qualcommは「Snapdragon+1桁のシリーズ名+世代番号」へ変更し、最初の製品としてSnapdragon 8 Gen 1を発表しました。この命名規則の変更についてSVP兼CMOのDon McGuire氏は「番号が足りなくなったから」と明らかにしました。
確かに、Snapdragon 888 5G以降も命名規則を継続する場合、今年の製品はSnapdragon 895 5G/898 5Gになりますが、来年はSnapdragon 899 5Gになり、さらに翌年の2023年は空き番号がなくなるため名前を付けることが出来なくなります。
・Snapdragon 8 Gen 1 Mobile Platform
・Qualcomm Snapdragon 888 5G Mobile Platform
・Qualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platform
この他、媒体によっては全く触れられていない命名規則の変更があり、製品名から“Qualcomm”と“5G”が無くなりました。本サイトではSnapdragon 865 5GやSnapdragon 888 5Gのように“5G”を強調して記載していたので、運良く削除に気づけました。
Qualcommを削除した理由として、同社の調査によると「Snapdragonは認知しているがQualcommは知らない」人が多くいたため、QualcommとSnapdragonを組み合わせると悪影響を及ぼす可能性があったとしています。“5G”の削除は、5G対応が当然となったためとしています。
現在、「命名規則を変更した」がひとり歩きして「わかりにくくなった」との声もありますが、2022年の製品はSnapdragon 8 Gen 2、2023年はSnapdragon 8 Gen 3となるため、確実にわかりやすくなっています。