中国市場向けHUAWEI Mate 30E Pro 5Gが搭載している5G通信対応モデムを内蔵したSoCのHUAWEI Kirin 990EのGPUの周波数が明らかになりました。
結論から言うとKirin 990EのGPU周波数は最大600MHzで最小166MHzとなっています。この数値は5GモデルのHUAWEI Mate 30 Pro 5Gが搭載しているKirin 990 5G、4GモデルのHUAWEI Mate 30 Proが搭載しているKirin 990と同じ周波数です。
Kirin 990EはKirin 990 5GとKirin 990の大きな違いとしてGPUのコア数が異なっており、Kirin 990 5GとKirin 990はARM Mali-G76 MP16ですがKirin 990EはARM Mali-G76 MP14となっていますので、2コア少なくなっています。この他NPUにおいてもKirin 990 5Gは2xBig+1xTinyですが、Kirin 990とKirin 990Eは1xBig+1xTinyと異なっています。
今回のGPU周波数の判明からKirin 990EはKirin 990 5Gの2つのGPUコア、1つのBigのNPUコアが無効化されたものであることがわかりました。少し似た事例としてAppleのタブレット向けSoCとなっているApple A12X BionicとApple A12Z Bionicがあり、A12X BionicはGPUのコア数が7コアですがA12Z Bionicは8コアとなっており、設計図も全く同じであることから何らかの理由でA12X BionicはGPUが1コア無効化されていることがわかっています。ただ少し異なる点として、A12X BionicとA12Z Bionicは前者が先に発表されていますが、Kirin 990 5GとKirin 990Eは前者が発表されていますので、HUAWEI Kirin 990シリーズにおいては無効化されたコアがあるSoCが後に発表されているということになります。