HUAWEI Kirin 990Eを発表、中国市場向けHUAWEI Mate30E Pro 5Gが搭載

HUAWEI Kirin 990Eを発表、中国市場向けHUAWEI Mate30E Pro 5Gが搭載

Processor/Platform

世界初の5G通信対応モデム統合5nm EUV製造プロセスを採用したHUAWEI Kirin 9000(麒麟9000)HUAWEI Kirin 9000E(麒麟9000E)を搭載したHUAWEI Mate40シリーズの発表を行った日本時間2020年10月22日に開催した「HUAWEI Mate40 Series Online Global Launch Event」の裏で中国市場向けにHUAWEI Kirin 990E(麒麟990E)を搭載したHUAWEI Mate30E Pro 5Gを発表していました。今回はHUAWEI Mate30E Pro 5Gが初搭載したKirin 990Eにスポットを当て、既に発表されているKirin 990 5GKirin 990と簡単に比較を行います。

 

名称 Kirin 990E Kirin 990 5G Kirin 990
CPU 2xA76 + 2xA76 + 4xA55 2xA76 + 2xA76 + 4xA55 2xA76 + 2xA76 + 4xA55
周波数 2.86GHz + 2.36GHz + 1.95GHz 2.86GHz + 2.36GHz + 1.95GHz 2.86GHz + 2.09GHz + 1.86GHz
GPU Mali-G76 MP14 Mali-G76 MP16 Mali-G76 MP16
周波数 600MHz 600MHz
NPU 1xBig + 1xTiny 2xBig + 1xTiny 1xBig + 1xTiny
カメラ ISP 5.0 ISP 5.0 ISP 5.0
リフレッシュレート 60Hz 60Hz 60Hz
RAM LPDDR4X LPDDR4X LPDDR4X
ストレージ UFS 3.0/UFS 2.1 UFS 3.0/UFS 2.1 UFS 3.0/UFS 2.1
Wi-Fi Wi-Fi 6 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6
Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1
位置情報 GPS/AGPS/GLONASS/BeiDou/GALILEO/QZSS/NavIC GPS/AGPS/GLONASS/BeiDou/GALILEO/QZSS/NavIC GPS/AGPS/GLONASS/BeiDou/GALILEO/QZSS/NavIC
通信 内蔵: Balong 5000 base

5G NR: sub-6GHz

内蔵: Balong 5000 base

5G NR: sub-6GHz

4G LTE
製造プロセス 7nm+ EUV 7nm+ EUV 7nm

Kirin 990EはKirin 990 5Gと比較してCPUの構成と周波数は同じ、GPUはARM Mali-G76を採用している点は同じですがコア数がKirin 990EはMP14(14コア)でKirin 990 5GはMP16(16コア)、NPUはKirin 990Eが1xAscend Lite+1xAscend Tinyの2コアでKirin 990 5Gが2xAscend Lite+1xAscend Tinyの3コア、RAM規格や内蔵ストレージ規格は同じ、Wi-FiやBluetoothなどの通信やGPS等を使用した位置情報も同じ、5G通信対応モデムも同じものが統合、製造プロセスも台湾TSMC製7nm+ EUVを採用となっています。

 

NPUの構成が異なっていますが性能差を感じることは非常にまれだと思っており、多くの人が違いを感じるのはコア数の異なるGPUだと思います。Kirin 990 5GとKirin 990は2019年9月に発表されたSoCで、競合他社のハイエンド製品となるQualcomm Snapdragon 865 5GやSnapdragon 855+、Samsung Exynos 990、MediaTek Dimensity 1000+と比較してGPUの性能がいくつか低くなっており、ベンチマークが全てではありませんがKirin 990 5GとKirin 990はハイエンド製品としては競合他社と比較すると劣った性能を有しています。そんな中Kirin 990 5GとKirin 990よりもKirin 990EはGPUが2コア少なくなっているため、更に性能が劣っていますので価格によっては購入する意味が薄い製品になってしまいそうです。

 

また、多くの人が勘違いしていますがKirin 990 5GとKirin 990は全くの別の製品となっており、CPUの周波数が異なる点もありますが更に大きく違う点としてKirin 990は5G通信対応モデムを統合していないので、Kirin 990だけを搭載していると4G LTEまでしか対応しておらず、5G通信に対応させるには外部モデムとしてBalong 5000を搭載する必要があります。Kirin 990+Balong 5000搭載製品としてHUAWEI nova 6 5GやHonor V30があり、Kirin 990のみを搭載している製品はHUAWEI Mate30 ProやHUAWEI Mate30があります。日本の大手メディアでも間違っていることもあるので、せっかく私の記事にたどり着いたあなたは「Kirin 990 5GとKirin 990は別物である」と正しく認識していただきたいと思います。

 

Kirin 990 5GとKirin 990のGPUの周波数は600MHzで共通ですが、Kirin 990Eは今の所搭載機が販売されていないので不明です。コア数が減った代わりに周波数を上昇させて通常のモデルと同じ性能を発揮できるように調整する場合もありますが非常にまれで基本的に性能が下がるようになっており、600MHzと変更がなくてもコア数が減っているのでこの場合でも性能は落ちますし、周波数が下がればコア数と周波数が下がるのでこの場合も当然性能が落ちます。

 

Kirin 990EはHUAWEI Mate30E Pro 5Gが初搭載製品で、RAM 8GB+内蔵ストレージ 128GBモデルと8GB+256GBが用意されています。価格は今のところ不明で、HUAWEIは10月30日に中国市場向けにHUAWEI Mate40シリーズの発表会を開催するため、この時にHUAWEI Mate30E Pro 5Gの価格が明らかになると思います。参考としてKirin 990 5Gを搭載したHUAWEI Mate30 Pro 5Gが8GB+128GBモデルが5899元(約92,500円)、8GB+256GBモデルが6399元(約100,000円)、8GB+512GBモデルが7399元(約116,000円)に設定されていますので、HUAWEI Mate30E Pro 5Gはこの価格から300元から500元少ない価格になると考えています。

 

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