QualcommはSnapdragon 7シリーズに属するQualcomm Snapdragon 712 Mobile Platformを発表しました。2018年5月に発表されたSnapdragon 710の後継機ではなく、細かいスペックを見ていくとマイナーチェンジモデルとして仕上がっています。
名称 | Snapdragon 712 | Snapdragon 710 | Snapdragon 675 |
CPU | Kryo 360
2xA75 + 6xA55 |
Kryo 360
2xA75 + 6xA55 |
Kryo 460
2xA76 + 6xA55 |
クロック数 | 2.3GHz + 1.7GHz | 2.2GHz + 1.7GHz | 2.0GHz + 1.7GHz |
GPU | Adreno 616 | Adreno 616 | Adreno 612 |
クロック数 | ?MHz | 500MHz | ?MHz |
カメラ | 2000万画素+2000万画素
3200万画素 |
2000万画素+2000万画素
3200万画素 |
1600万画素+1600万画素
2500万画素 |
LTE Cat | Cat.15/13 | Cat.15/13 | Cat.12/13 |
充電 | QC 4+ | QC 4 | QC 4+ |
製造プロセス | 10nn FinFET | 10nm FinFET | 11nm FinFET |
Snapdragon 712の基本のスペックはSnapdragon 710から変更されず、主な変更点としてCPUの最大クロック数が2.3GHzに、急速充電規格がQuick Charge 4+に対応しています。
CPUはbig側のクロック数のみ記載されているので全貌は不明で、LITTLE側がどうなっているのか情報を待ちましょう。Qualcommは少し前から公式サイトにGPUのクロック数を記載していないのにもかかわらずSnapdragon 710のクロック数が判明しているのは、Xiaomiが同SoC搭載機のXiaomi Mi 8 SEのスペック表に記載しているためです。なので、XiaomiがSnapdragon 712を搭載したスマートフォンを発表すればクロック数が判明します。
もしくはSnapdragon 712搭載機を購入した開発者が計測すると判明します。フラッグシップモデル向けSnapdragon 855は中国の開発者がクロック数を計測しています。
名称 | オーディオ |
Snapdragon 712 | Qualcomm Aqstic audio technology Qualcomm TrueWireless Stereo Plus technology Qualcomm Broadcast Audio technology Qualcomm aptX audio technology |
Snapdragon 710 | Qualcomm Aqstic audio technology Qualcomm aptX audio technology |
大きな違いはオーディオ周りで、Bluetooth環境での音質を良くするQualcomm TrueWireless Stereo Plus technologyに対応しています。Qualcomm製プラットフォームのみが搭載されているスマートフォンは音質が悪いという評判がありますが、その悪評を消すべく誕生したと考えられます。
Snapdragon 710の採用経験のある企業は後継機やマイナーチェンジモデルとしてSnapdragon 712搭載機を発表するでしょう。明確な量産時期や出荷時期はわかりませんが、2019年上半期に搭載機がリリースされると考えています。