中国のUnisoc(紫光展鋭)が8月27日に北京で行われたメディア向け発表会にて新プロセッサーとしてUnisoc Tiger T710(紫光展鋭 虎賁T710)を発表しました。UnisocはSpreadtrumとRDAの合併により生まれた企業です。Unisocのプロセッサーは日本市場向けに販売されている機種に搭載された例はなく、主に新興国向け機種に搭載されています。
名称 | Tiger T710 | Tiger T618 | Tiger T310 |
CPU | 4xA75 + 4xA55 | 2xA75 + 6xA55 | 1xA75 + 3xA55 |
クロック数 | 2.0GHz + 1.8GHz | 2.0GHz + 1.8GHz | 2.0GHz + 1.8GHz |
GPU | PowerVR GM 9446 | Mali-G52 MP2 | PowerVR GE8300 |
クロック数 | 800MHz | 850MHz | |
LTE Cat | |||
製造プロセス | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET |
Unisoc Tiger T710はTigerシリーズの中で最高位のスペック、性能を有しています。大きな特徴として4コアのARM Cortex-A75を採用している点で、競合他社は2コアが最大です。CPU性能はCortex-A75を搭載しているプロセッサーやプラットフォームの中では高水準の性能を計測するでしょう。
GPUはImagination Technologies製のPowerVR GM 9446を採用。クロック数は800MHzと公開されていますが、コア数が不明なのでどの程度の性能を叩き出すのか気になります。
UnisocによるとTiger T710のこだわりはAI性能で、革新的なデュアルコアのNPUを採用することによってAI性能を計測することが出来るベンチマークのAI Benchmarkで7月31日時点で28,097点でトップに立ちました。9月2日現在でもトップに君臨しており、Qualcomm Snapdragon 855 PlusやHuawei Kirin 810とは4,000点から5,000点の差があります。
この他4K@30fpsコーデック、802.11ac、Bluetooth 5.0に対応。製造プロセスは台湾TSMC製12nm FinFET、通信はFDD-LTE/TD-LTE/W-CDMA/TD-SCDMA/CDMA/GSMに対応し、中国における3大キャリアの中国移動と中国聯通、中国電信の通信帯域に全て対応しています。