Qualcommはハワイで開催されている「Snapdragon Technology Summit」にてPC向けプラットフォームとして「Qualcomm Snapdragon 8cx Compute Platform」を発表しました。
Snapdragon 8csはSnapdragon 850やSnapdragon 835といったWindows 10を搭載したPC(Always Connected PC/ACPC)向けのプラットフォームの命名規則から外れた製品になり、Snapdragonとしては初めて企業向けWindows OSの「Windows 10 Enterprise」に対応し、Intelが席巻しているPC市場に殴り込みをかけます。
Snapdragon 8cxのスペックは、TSMC製7nm製造プロセス、CPUはKryo 495のオクタコア構成、GPUはAdreno 680、DSPはHexagon 690、4G対応モデムのSnapdragon X24 LTE Mocem、ISPはSpectra 390となっています。メモリインターフェースを64bitから128bitに強化することで高パフォーマンスを発揮できるようです。
CPUのKryo 495は4xA76+4xA55という構成で、先日発表されたSnapdragon 855のKryo 485の1xA76+3xA76+4xA55とは異なった構成になっています。GPUのAdreno 680はSnapdragon 850と比べてトランジスターの数と帯域幅が2倍になり、性能はSnapdragon 850よりも2倍高速で、Snapdragon 835より3.5倍高速でエネルギー効率は60%の性能向上に成功しています。
この他にAmazon AlexaやMicrosoft Cortanaの音声アシスタント、8チャンネルLPDDR4Xメモリ、NVMe SSD、第2世代のUSB 3.1 over Type-Cと第3世代のPCI-Eをサポートしています。更に最大で2つの4K HDRモニターの接続を可能にし、充電規格はQualcomm Quick Charge 4+に対応しています。
Snapdragon “8cx”の“c”はCompute、“x”はeXtremeを表しているようです。Snapdragon 8cxは既に出荷が始まっており、2019年Q3(7月-9月)に搭載機が発表・販売される見込みです。