QualcommがSnapdragon 850 Mobile Compute Platformを発表

アメリカのQualcommは「Qualcomm Snapdragon 850 Mobile Compute Platform(SDM850)」を発表しました。

“Mobile Compute”という名前の通り、Windows 10を搭載したPC(Always Connected PC/ACPC)向けのプラットフォームとなっています。

 

Snapdragon 850はモバイル向けプラットフォームのSnapdragon 845と同じく10nm FinFET LPPの製造プロセスです。CPUはSnapdragon 845と同じくARM A75x4+A55x4をセミカスタムしたオクタコア構成のQualcomm Kryo 385を採用しています。用途としてはPC向けなので排熱機構の確保が容易であることから最大CPUクロック数が2.8GHzから2.96GHzまで引き上げられています。以前はPC向けプラットフォームとしてSnapdragon 835が使用されていましたが、Snapdragon 845はそれと比較してシステム全体のパフォーマンスは最大30%程成長しているようです。

画像処理に使うのはQualcomm Adreno 630 Visual Prosessing SubsystemとQualcomm Hexagon 685 DSPとなっています。カメラ用の画像処理はQualcomm Spectra 280 Image Signal Processorとなっています。

 

通信モデムはQualcomm Snapdragon X20 LTE Modemを搭載し、通信方式はFDD-LTE/TD-LTE/W-CDMA/TD-SCDMA/CDMA2000/GSM方式に対応しています。LTEカテゴリーはDLがCat.18(1.2Gbps)でULがCat.13(150Mbps)となっています。Bluetooth 5.0の他に、WLAN規格は2.4GHz帯/5.xGHz帯に加え60GHz帯に対応しており、Qualcomm Wi-Fi 802.11ad Multi-gigabitが利用できます。

GPSシステムはGPS、Glonass、BeiDou(北斗)、Galileo、QZSS、SBASに対応しています。

 

急速充電のQualcomm Quick Charge 4+に対応しており、僅かな充電時間で長く使用できます。

 

昨年末にAlways Connected PCが発表された際には64bitアプリが使用できず、まだまだ未完成の要素がありましたが、発表時に展示されていたデモ機(ARM版Windows 10)ではARM版64bitアプリ作成用のSDKで開発したアプリが動作していたので進化が見えます。ただこの64bitアプリは新SDKでの再コンパイルが必要ということもあり、一般使用では敷居は高そうです。

Snapdragon 850はPC向けに発表されているのでスマートフォンに搭載する企業はないと思います。ですのでSnapdragon 845の後継機は今回発表されたものではなく、開発者が明らかにしているSnapdragon 855(仮称)となり、スマートフォン分野の進化を追いかける人はこちらの情報に注目した方がいいでしょう。

多角化戦略を図るときは入念な将来設計が必要です。つまり、QualcommがPC事業に手を出すということはスマートフォン事業に終りが見えているのかもしれません。それが何年後なのかわかりませんが、いつかはスマートフォン事業よりもPC事業の方が発展すると見ているのでしょう。

 

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