Snapdragon 6 Gen 5が発表、純粋なオーバークロック版ではない可能性あり

Snapdragon 6 Gen 5が発表、純粋なオーバークロック版ではない可能性あり

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Qualcommは2026年5月7日にSnapdragon For India 2026を開催し、新SoCとしてSnapdragon 6 Gen 5を発表しました。細かい仕様を見るとSnapdragon 6 Gen 4の順当な後継機と言いづらい部分があり、また、わかっていない部分もあるので現段階では評価が難しいです。

 

名称 Snapdragon 6 Gen 5 Snapdragon 6 Gen 4 Snapdragon 6 Gen 3
CPU Kryo

4x Performance

4x Efficiency

Kryo

1x Cortex-A720

3x Cortex-A720

4x Cortex-A520

Kryo

4x Cortex-A78

4x Cortex-A55

識別子 ? 65_3457

65_3456

65_3393

65_3333

リビジョン ? r0p1

r0p1

r0p1

r1p2

r2p0

動作周波数 2.6GHz

2.0GHz

2.30GHz

2.21GHz

1.80GHz

2.40GHz

1.80GHz

GPU Adreno Adreno 810 Adreno 710
動作周波数 ? 895MHz 940MHz or 1010MHz
NPU/DSP ? Hexagon NPU Hexagon NPU
カメラ Dual 12-bit Spectra ISP

2億画素 or 6400万画素(ZSL) or 2x1600万画素(ZSL)

Slow-mo: 720p@240fps

Triple 12-bit Spectra ISP

2億画素 or 6400万画素(ZSL) or 3200万画素+1600万画素(ZSL) or 3x1600万画素(ZSL)

Slow-mo: 1080p@120fps

Triple 12-bit Spectra ISP

2億画素 or 4800万画素(ZSL) or 3200万画素+1600万画素(ZSL) or 3x1600万画素(ZSL)

Slow-mo: 720p@240fps

リフレッシュレート 144Hz (FHD+) 144Hz (FHD+) 120Hz (FHD+)
エンコード/デコード Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, VP9

Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, VP9

Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, VP9

RAM LPDDR5 (3200MHz)

LPDDR4X (2100MHz)

LPDDR5 (3200MHz)

LPDDR4X (2133MHz)

LPDDR5 (3200MHz)

LPDDR4X (2133MHz)

ストレージ UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 3.1
USB USB 2.0 USB 3.1 USB 2.0
Wi-Fi Wi-Fi 7 (11be)

5.8Gbps

Wi-Fi 6E (11ax)

2.9Gbps

Wi-Fi 6E (11ax)

2.9Gbps

Bluetooth Bluetooth 6.0 Bluetooth 5.4 Bluetooth 5.2
位置情報 GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS, NavIC

(GNSS: L1/L5)

GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS, NavIC

(GNSS: L1/L5/L2)

GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS, NavIC

(GNSS: L1/L5/L2)

通信 統合: 5G Modem

Sub-6GHz

(DL: 2.8Gbps)

統合: 5G Modem

Sub-6GHz

(DL: 2.9Gbps)

統合: 5G Modem

Sub-6GHz

(DL: 2.9Gbps)

充電規格 Quick Charge 5 Quick Charge 4+ Quick Charge 4+
製造プロセス 4nm TSMC 4nm N4P Samsung 4nm 4LPX
型番 SM6850 SM6650 SM6475-AB
公式サイト Qualcomm Qualcomm Qualcomm

新しく発表されたSnapdragon 6 Gen 5の主な仕様は、製造プロセスはTSMCかサムスンファウンドリの4nmプロセス、CPUは最大2.6GHzで動作するPerformanceと最大2.0GHzで動作するEfficiencyを4+4構成で採用、GPUはAdreno、RAM規格はLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1、モバイルデータ通信は5Gに対応します。

 

多くのサイトではSnapdragon 6 Gen 5をSnapdragon 6 Gen 4のオーバークロック版と捉えていますが、その可能性はゼロではないものの、オーバークロック版と決めつけるには首を傾げる部分があり、現時点では懐疑的に見ています。というのも、明らかに劣っている部分があるためです。

 

CPUに注目すると、オーバークロック版であれば性能は確実に向上しますが、不思議なことにQualcommは明言しませんでした。これを「オーバークロック版だから」で片付けてしまうのは早計です。というのも、Snapdragon 6 Gen 3はSnapdragon 6 Gen 1のオーバークロック版で、CPUが最大2.21GHzから最大2.40GHzに上昇した際に、Qualcommは10%の性能向上に成功したと発表しています。

 

そのため、最大2.30GHzのCortex-A720と最大2.21GHzのCortex-A720が最大2.60GHzに揃って上昇し、それに加えてCortex-A520が最大1.80GHzから最大2.00GHzに上昇したのであれば飛躍的な性能向上が期待できるはずですが、それを発表しないのは明らかに変です。これを考慮すると、CPUがCortex-A78とCortex-A55を組み合わせる一昔前の構成に戻っている可能性があり、そうであれば発表しないのも理解できます。

 

その他の気になる点としては、ISPがTriple 12-bitからDual 12-bitに後退し、USBの規格が3.1から2.0に後退、位置情報の対応する周波数帯がL1/L5/L2からL1/L5に減少、5G通信の下り理論速度が2.9Gbpsから2.8Gbpsに下がったことが挙げられます。純粋なオーバークロックであればISPやUSBは同じになるはずですし、もちろん下り理論速度も同じになるはずです。

 

そういったことから、製造プロセスおよび製造企業をTSMCもしくはサムスンファウンドリの4nmプロセスとしています。しかし、Qualcommがサムスンファウンドリの4nm 4LPXをわざわざ新しく採用するとは考えにくいので、TSMCで製造した可能性が高いです。

 

CPUに関してはいくつかの疑問がありましたが、GPUは明確に進化していることが発表され、Snapdragon 6 Gen 4から21%の性能向上に成功し、競合他社の製品と比較して20%も優れているとしています。

 

20%の向上は別物と評価することが可能で、3D処理をふんだんに使用するアプリやビデオ再生などで明らかな差が出てくるでしょう。特に前者では設定を一段階上にすることが出来ると思います。

 

また、省電力性が向上しており、Snapdragon 6 Gen 4から8%も電力効率が良くなったと発表されました。同社によると、電力効率の向上により、ストリーミング環境下における音楽再生が2時間、ゲームのプレイ時間が38分伸びるとしています。

 

昨今はシリコンカーボンバッテリーの登場によって大容量のバッテリーが搭載され、使用時間が大きく伸びている傾向にありますが、やはりSoC側の電力効率の向上は大事で、より時間が伸びるのはいいことです。充電をする回数を減らすことはバッテリーの劣化を防ぐことに繋がるので、非常によろこばしい向上です。

 

Qualcommによると、Snapdragon 6 Gen 5を採用するのはHonorとREDMIのようです。もちろん他の企業も採用すると思いますが、早期に採用するのはこの両社になるでしょう。

 

いつ、どの市場で搭載機が発表されるのか不明ですが、このイベントがインドで開催されたことを考えると、インドで発表されるでしょう。ただ、Honorはインド市場での展開が活発ではないため、インド市場においては比較的活発なREDMIから搭載した製品が発表されると思います。

 

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