昨今のAI需要の高まりによってメモリの価格が急騰しており、PCへの影響が甚大でその情報が大きく取り上げられますが、手に収まるPCとも言えるスマートフォンにもその影響が来ています。今回はOPPOとvivo、HONORの主力ミドルハイ製品でその影響を見ていきます。
2026年5月25日に発表されたOPPO Reno16を見てみます。SoCがDimensity 8450からDimensity 8550 Superに進化していますが、RAMの規格が一部LPDDR5になっています。OPPOが詳細な情報を明かしていないので予想になりますが、RAM 12GBがLPDDR5で、16GBがLPDDR5Xだと思います。
そして、LPDDR5の可能性が高い12GB版は規格を下げたのに、256GBモデルが500元 (約11,800円)、512GBモデルが700元 (約16,500円)も値上げされました。そして、LPDDR5Xが確実な16GB版は、256GBモデルが600元 (約14,200円)、512GBモデルが700元、1TBモデルが900元 (約21,200円)も値上げしました。
補足情報としてOPPO Reno14はDimensity 8350を搭載し、LPDDR5X RAMで12GB+256GBモデルが2799元からに設定されていました。また、OPPO Reno13もLPDDR5X RAMを採用して2699元からに設定されています。
上位版のOPPO Reno16 Proは最上位級のDimensity 9500sを搭載しており、ミドルハイから準フラッグシップにランクが変わりました。そのため、1世代前のOPPO Reno15 Proとの比較は難しいですが一応比較すると、SoC以外のスペックはほぼ共通しているものの、最上位構成の16GB+1TBモデルが姿を消しました。
それを踏まえて、12GB+256GBモデルが800元 (約20,000円)、12GB+512GBモデルが900元、16GB+512GBモデルが1000元 (約23,600円)値上げしました。製品の位置が変わったので直接的な比較はできませんが、16GB+1TBモデルが無くなったのは影響を受けている可能性があるでしょう。
ちなみに、OPPO Reno14 ProはDimensity 8450を搭載して3499元から、さらに前のOPPO Reno13 ProはDimensity 8350を搭載して3399元からに設定されていました。ただ、OPPO Reno12 Proまで戻ると、この製品は最上位SoCのDimensity 9200+を搭載していたので、OPPO Reno16 Proで元の位置に戻ったと言えます。
vivo S60を見ます。ディスプレイが120Hzから144Hzに変更され、カメラのF値が小さくなるといった進化点がありますが、SoCはSnapdragon 8s Gen 3で据え置きで16GB+256GBモデルが姿を消しました。Qualcommは後継のSnapdragon 8s Gen 4を発表していますが、どういうわけかvivoは採用を見送っています。
また、vivoはS60のRAMと内蔵ストレージの規格を公式サイトに記載せず、悪く表現すると隠しました。そのため、現時点ではどの規格のものを採用しているか不明です。一応流れている情報としてはLPDDR5XとUFS 4.1を組み合わせているとされており、そうであれば隠す必要はないように感じます。
OPPOと異なってvivoはSoCが共通なので比較しやすいと思います。12GB+256GBモデルが600元、12GB+512GBモデルが700元、16GB+512GBモデルが800元値上げされました。もちろんディスプレイやカメラ、デザインなどが異なるのでその部分にかかる費用がありますが、それでもかなりの値上げが行われているように見えます。
最後はHONOR 600 Proです。ディスプレイのサイズが変わり、カメラは望遠のF値が大きくなり、SoCが最上位のSnapdragon 8 Eliteから上位のDimensity 8550 Eliteへわかりやすくスペックダウンしました。OPPO Reno16 Proは上位から最上位に上げましたが、HONOR 600 Proは最上位から上位に下がっています。
RAMの規格や内蔵ストレージの規格は発表会では触れられず、公式サイトに記載されていないので不明です。LPDDR5XとUFS 4.1を組み合わせているとの情報を書いているサイトがありますが、噂の域は出ないので不明としています。
価格については、12GB+256GBモデルが300元 (約7,000円)、12GB+512GBモデルが400元 (約9,500円)、16GB+512GBモデルが500元値上げされています。OPPOやvivoと比較すると値上げ幅が狭いですが、SoCが最上位から上位に変わっていることを考慮すると、この変更によって値上げを控えめにしているように感じます。
最上位の性能を持つHONOR 500 Proの16GB+512GBモデルが、上位のHONOR 600 Proの12GB+512GBモデルよりも安い状態でした。HONOR 500 Proを買いそびれた人は非常にもったいないです。
少ないデータで結論を出すのは危険なので、現段階としては「値上げの動きが見えるのは間違いない」としておきます。今回は調査しませんでしたが、Xiaomiやmotorolaでも似た動きがあるかもしれません。
OPPOはRAMの規格を下げて、vivoはSoCを据え置いて、HONORはSoCのランクを下げてメモリの価格高騰に対処しているように見えました。2026年は全体的にミドルハイの魅力が例年と比較して減っているように感じており、このまま価格高騰が続くと売り上げを期待するのが難しいので開発費が削減されて、ミドルハイそのものが無くなってしまうのではないかと危惧しています。






