MediaTekは2021年2月2日に新5G通信対応モデムとしてMediaTek M80を発表しました。M80は2018年12月に発表したHelio M70の正当な後継製品です。
M80はFR1で定義されているSub-6GHz帯、FR2で定義されているmmWave(ミリ波)に対応した5G通信対応モデムで、MediaTekとしては初めてmmWaveに対応した製品となります。最大通信速度はDL 7.67Gbps/UL 3.76Gbpsとなっており、これは競合他社製品のSnapdragon X60 5Gは7.5Gbps/3Gbps、Exynos 5123は7.35Gbps/3.67Gbpsと発表されているので、現在業界最速の通信速度を誇ります。
- 3GPP Release 16に準拠
- Sub-6GHzとmmWave(ミリ波)のデュアルコネクティビティ(DC)とキャリアアグリゲーション(CA)に対応
- 5G NR (FR1)の2帯域以上のCAに対応
- 5G mmWave (FR2)では最大8CC CAに対応
- 5G通信におけるTDDとFDDのCAに対応
- ダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)への対応を表明
この他のM80の特徴は以上のようになっており、Sub-6GHz帯しか対応していなかったHelio M70から飛躍的な進化を遂げていることがわかります。Helio M70はDimensity 1000+やDimensity 800U、Dimensity 720に統合されているため、今回発表したM80も今後発表されるDimensity製品に統合されると考えています。
MediaTekはM80の量産をすでに開始しており、2021年の後半にサンプルを提供する予定と発表しています。