MediaTek Dimensity 720を発表、ミドルレンジ帯向け5G通信対応SoC

MediaTek Dimensity 720を発表、ミドルレンジ帯向け5G通信対応SoC

2020年7月23日
Processor/Platform

台湾のMediaTekは新たな5G通信対応SoCとしてMediaTek Dimensity 720(MT6853)を発表しました。Dimensity 720は新設されたDimensity 700シリーズに属する製品で、既に発表されているDimensity 800シリーズ製品に属するDimensity 820Dimensity 800よりも下位の製品となります。

 

名称 Dimensity 720 Dimensity 820 Dimensity 800
CPU 2xA76 + 6xA55 4xA76 + 4xA55 4xA76 + 4xA55
周波数 2.0GHz + 2.0GHz 2.6GHz + 2.0GHz 2.0GHz + 2.0GHz
GPU Mali-G57 MC3 Mali-G57 MC5 Mali-G57 MC4
周波数 730MHz 900MHz 748MHz
NPU APU APU 3.0

2.4 TOPS

APU 3.0

2.4 TOPS

カメラ 6400万画素

2000万画素+1600万画素

8000万画素

3200万画素+1600万画素

8000万画素

3200万画素+1600万画素

エンコード H.264、H.265 / HEVC H.264、H.265 / HEVC H.264、H.265 / HEVC
リフレッシュレート 90Hz(FHD+) 120Hz(FHD+) 120HZ(FHD+)
RAM LPDDR4X(12GB) LPDDR4X(16GB) LPDDR4X(16GB)
ストレージ UFS 2.2 UFS 2.1 UFS 2.1
Wi-Fi Wi-Fi 5 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5
Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1
通信 内蔵: Helio M70

Sub-6GHz

2.34Gbps/1.25Gbps

内蔵: Helio M70

Sub-6GHz

2.34Gbps/1.25Gbps

内蔵: Helio M70

Sub-6GHz

2.34Gbps/1.25Gbps

製造プロセス TSMC N7 TSMC N7 TSMC N7
内部コード MT6853 MT6875 MT6873

MediaTek Dimensity 720のスペックは台湾TSMC製7nm FinFET製造プロセス、CPUは2xARM Cortex-A76(2.0GHz)+6xARM Cortex-A55(2.0GHz)のオクタコア構成、GPUはARM Mali-G57 MC3(周波数不明)、AIチップのAPUを搭載、ISPはシングルカメラは6400万画素でデュアルカメラは2000万画素+1600万画素に対応、リフレッシュレートはFHD+(2520×1080)環境で90Hzに対応、内蔵ストレージはUFS 2.2規格に対応、5G通信対応モデムを統合しSub-6GHz帯の最大ダウンロード速度は2.3Gbps(2300Mbps)となっています。

 

Dimensity 820やDimensity 800と比較してCPUは4+4のオクタコア構成ではなく2+6のオクタコア構成へ、GPUはMC5やMC4から更に少なくMC3へ、リフレッシュレートは90Hz対応と様々な変更点があります。CPUの構成はゲーミングに最適化したHelio Gシリーズ製品のHelio G90およびHelio G90Tに酷似しており、Helio G90は2xARM Cortex-A76(2.0GHz)+6xARM Cortex-A55(2.0GHz)でHelio G90Tは2xARM Cortex-A76(2.05GHz)+6xARM Cortex-A55(2.0GHz)となっています。そのためCPUの性能は近くなると思いますが、製造プロセスはHelio G90/G90Tが12nm FinFETなので、7nm FinFETで製造されているDimensity 720の方が多少は優れると感じています。ただHelio Gシリーズとの大きな違いは5G通信に対応しているところなので、たとえ性能が近いとしてもDimensity 720に大きな優位点があることは間違いありません。

 

MediaTekの公式サイトには内蔵ストレージ規格がUFS 2.2に対応していると記載されていますが、UFS 2.1と比較してどの程度優れているのか今ののところ分っていません。UFS 2.0からUFS 2.1に関しては読み書きの速度が上昇していますが、UFS 3.0とUFS 3.1に関しては基本的な仕様は同じでパフォーマンスの改善、電力効率の改善など細かい調整が行われています。

 

5G通信に関しては5G+5GのDual-SIM/Dual-Standby対応し、Sub-6GHz帯ではSA(スタンドアローン)/NSA(ノンスタンドアローン)方式に対応したデュアルモード5Gとなっています。更に、NR方式で音声通話を実現するVoNR (Voice over NR)に対応しています。

 

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