Dimensity 700のベンチマークスコアが判明。VS. Other Dimensity 700 and 800 Series

Dimensity 700のベンチマークスコアが判明。VS. Other Dimensity 700 and 800 Series

2021年2月1日

MediaTekが2020年11月に発表したミドルレンジ向けSoCとなるMediaTek Dimensity 700(MT6833)を搭載したOPPO A55 5Gが中国で発表・販売されたためベンチマークスコアが明らかになりました。今回、この判明したベンチマークスコアを用いて他のDimensity 700シリーズやDimensity 800シリーズと比較を行います。

 

Dimensity 700はTSMC製7nm(N7)、CPUは2xARM Cortex-A76 2.2GHz+6xARM Cortex-A55 2.0GHz、GPUはARM Mali-G57 MC2 @950MHz、RAMは2133MHzのLPDDR4Xに対応、5G NRはFR1で定義されているSub-6GHz帯に対応し最大通信速度は2.77Gbps/1.25Gbpsとなっています。

 

Dimensity 700シリーズとDimensity 800シリーズは共通してCPUはA76+A55を、GPUはMali-G57を採用していますが、CPUに注目するとDimensity 800シリーズはDimensity 800Uを除いて4+4のオクタコア構成を採用していますので、いくらかCPU性能が高く算出されると考えています。GPUに注目するとDimensity 800シリーズはDimensity 700シリーズよりもコア数と周波数がいくつか高く設定されており、こちらもCPU性能と同じくいくらか高く算出されるでしょう。

 

また、通信速度にも違いがあり、Dimensity 700シリーズは120MHzの帯域幅を、Dimensity 800シリーズは100MHzの帯域幅を利用することが出来るため、Dimensity 700シリーズのほうが性能が高くなっています。当初、Dimensity 720はDimensity 800シリーズと同じ2.34Gbps/1.25Gbpsと発表されていましたがDimensity 700の発表によって修正され、2.77Gbps/1.25Gbpsとなっています。そのため、Dimensity 700シリーズとDimensity 800シリーズの差はCPU性能とGPU性能を考えるとDimensity 800シリーズが勝りますが、通信面を考えるとDimensity 700シリーズが勝ることになります。

 

Dimensity 700のAnTuTu Benchmark v8スコアはCPU性能が103,095点、GPU性能が69,446点、MEM性能が72,652点、UX性能が60,574点で総合性能は305,767点という結果になりました。CPU性能は2.2GHz+2.0GHzを採用しているのでDimensity 720よりも高くなっており、GPUはMali-G57の性能が良いのでカタログスペックからの判断は難しいですが、MC2@950MHzよりもMC3@730MHzの方が性能が高くなり、CPU性能はDimensity 700が、GPU性能Dimensity 720の方が高い結果となりました。総合的な性能はDimensity 700の方が高いため、Dimensity 700とDimensity 720の名称を逆にする必要があったかもしれませんが、発表してしまったので時既に遅しです。一応、GPUの性能基準で考えると正しい命名方式となっています。

 

Dimensity 800シリーズと比較するとCPU性能はそれほど大きな違いはDimensity 820を除いて見受けられませんが明確な違いはGPUに生まれています。5G通信対応ミドルレンジ製品の枠組みで考えるとDimensity 700シリーズのGPU性能は確かに低いですが、ソフトウェアの調整によっていくつか快適にゲームが出来るQualcomm Snapdragon 730Gが約71,000点なので問題はないと思います。

 

Geekbench 5.2.5におけるDimensity 700はシングルコア性能は558点、マルチコア性能は1,751点という結果になりました。シングルコア性能ではA76 2.0GHzを採用しているDimensity 720やDimensity 800より高く、A76 2.4GHzのDimensity 800UやA76 2.6GHzのDimensity 820には及んでいません。マルチコア性能では同じく2+6を採用しているDimensity 720やDimensity 800Uとは遜色ありませんが、4+4を採用しているDimensity 800やDimensity 820には及びません。

 

今回の比較から見えてきたのはDimensity 700シリーズの命名がわかりにくい事がわかりました。Dimensity 720をDimensity 700として、Dimensity 700をDimensity 720として発表すれば名称と性能が一致するので、MediaTekの悪い癖が出てしまったと思います。もう発表してしまったものはしょうがないので我々がDimensity 700とDimensity 720ではDimensity 700の方が優れていると認識するしかありません。