MediaTek Helio G85のベンチマークスコアが判明。VS. Helio G90T、Helio G80、Helio G70、Helio P95

MediaTek Helio G85のベンチマークスコアが判明。VS. Helio G90T、Helio G80、Helio G70、Helio P95

2020年5月23日
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MediaTek Helio G85(MT6769Z)を初搭載したRedmi Note 9のレビューが解禁されたためベンチマークスコアが判明しました。今回判明したベンチマークスコアをHelio Gシリーズ製品のHelio G90THelio G80Helio G70と、Helio Pシリーズ製品の最上位モデルのHelio P95と比較を行います。

 

Helio G85のスペックは台湾TSMC製12nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUは2xA75(2.0GHz)+6xA55(1.8GHz)のオクタコア構成、GPUはMali-G52 MC2 @1000MHzとなっています。Helio G85はHelio G70からCPUとGPUの周波数を上昇させたHelio G80から更にGPUの周波数を上昇させたモデルとなっています。Helio G70自体がHelio P65にHelo Gシリーズ特有の機能(だった)MediaTek HyperEngine Game Technologyを搭載したモデルとなりますので、Helio G85・Helio G80・Helio G70は全てHelio P65がベースモデルとなっています。

 

Helio G85のAnTuTu Benchmark v8スコアは、CPU性能は73,920点、GPU性能は38,695点、MEM性能は48,214点、UX性能は40,599点で総合性能は201,428点となりました。XiaomiがRedmi Note 9を発表したときのラボスコア(実験室性能)は205,946点なので4,000点近く低いことになり、GPUが50MHz低いHelio G80よりもCPU性能とGPU性能ともに低く算出されています。ただ今回抽出した201,428点は比較的高いものを選んでおり、約189,000点と算出されているものもいくつか発見していますので安定性に問題があるのかもしれません。

アップデートをいくつか行って安定したときにはGPU性能が42,500点程度になると考えており、それでもHelio G80との差はほとんどありませんのでMediaTekが何故Helio G85を開発し、Xiaomiが何故Helio G85を採用したのか今のところわからないままです。

 

Helio G85のGeekbench v5スコアは、シングルコア性能は360点でマルチコア性能は1,287点という結果になりました。気になることに、同じ構成+周波数を採用しているHelio G80と同じスコアにならないとおかしいですがHelio G85は低く算出されています。開発者コードを使用してGeekbench v5を動作させているときの周波数を見てみると、Helio G85を搭載したRedmi Note 9は197xMHz台に落ちることが複数回ある一方で、Helio G80を搭載したrealme Narzo 10は197xMHz台に落ちることはほとんど無く198xMHz台をキープしていました。そのため安定性の無さが露呈しており、Helio G85はHelio G70からの周波数上昇に限界があったのかもしれません。

 

Helio G85を搭載しているのはRedmi Note 9、Helio G80を搭載しているのはrealme Narzo 10とrealme 6iがあります。realme Narzo 10はインド市場向けrealme 6iとなっているので実質的に2機種で悩むことになると思いますが、性能の差はほとんどありませんのでデザインやカメラの画素数から判断するといいと思います。今後、BlackviewやUMIDIGIがHelio G80やHelio G85を採用すると考えていますが、その場合でも性能の差を気にする必要はないでしょう。

 

 

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