Snapdragon 675、Snapdragon 670、Snapdragon 665、Snapdragon 660を比較

Snapdragon 675、Snapdragon 670、Snapdragon 665、Snapdragon 660を比較

Antutu Benchmark

Qualcommがミドルレンジ帯向けに発表したSnapdragon 675、Snapdragon 670、Snapdragon 665、Snapdragon 660をAnTuTu Benchmark v8とGeekbench v5を用いて簡単に比較を行います。Snapdragon 675とSnapdragon 660は高クロックモデルと低クロックモデルの2種類(Snapdragon 675/Snapdragon 660)が存在していますが、今回の比較は全て高クロックモデルです。

 

Snapdragon 675は2018年10月、Snapdragon 670は2018年8月、Snapdragon 665は2019年4月、Snapdragon 660は2017年5月に発表された製品です。Snapdragon 675の主なスペックは11nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUはKryo 460(2xA76+6xA55)のオクタコア構成、GPUはAdreno 612 @845MHzとなっています。Snapdragon 670は10nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUはKryo 360(2xA75+6xA55)のオクタコア構成、GPUはAdreno 615 @430MHz。

Snapdragon 665は11nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUはKryo 260(4xA73+4xA53)のオクタコア構成、GPUはAdreno 610 @950MHz。Snapdragon 660は14nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUはKryo 260(4xA73+4xA53)のオクタコア構成。GPUはAdreno 512 @647MHzとなっています。いずれのSoCもRAM規格はLPDDR4X、通信はLTE Cat.12(600Mbps)/13(150Mbps)です。

 

Snapdragon 675のAnTuTu Benchmark v8スコアは、CPU性能が85,608点、GPU性能が33,639点、MEM性能が44,800点、UX性能が43,550点という結果になっています。CPU性能はA76(2.0GHz)+A55(1.7GHz)で高性能なA76コアを採用しているので他のSoCと比べて性能が優れています。GPU性能はCPU性能と打って変わって最下位になっていますが、これはAdreno 612の性能が低いことが考えられます。Qualcomm製SoCにおいてGPUの周波数が高いものはGPUそのものの性能が低い場合が多いため、おそらくSnapdragon 675に搭載されているAdreno 612もこの例に則って性能が低い可能性があります。

 

Snapdragon 670のCPU性能はA75(2.2GHz)+A55(1.7GHz)で高性能なA75コアを採用していますが2コアと少ないことが原因で最下位になっていると考えています。GPU性能は430MHzの低周波数なAdreno 615の性能が優れているためスコアが一番高いです。

Snapdragon 665のCPU性能はA73(2.0GHz)+A53(1.8GHz)を採用していますが、Snapdragon 660はA73(2.2GHz)+A53(1.8GHz)と周波数が高いため、Snapdragon 660の後継機として発表されていますが性能は低くなっています。GPU性能は周波数が950MHzと非常に高いAdreno 610を搭載しており、これは先程述べた例から考えると性能が低いことが予想され、その通りになっていることがわかります。Snapdragon 665はSnapdragon 660の後継機として発表されていますが、CPU性能・GPU性能ともに低く算出されています。

 

Snapdragon 675のGeekbench v5スコアは、シングルコア性能は508点、マルチコア性能は1,595点となっています。シングルコア性能とマルチコア性能ともに圧倒的な差をつけ、シングルコア性能ではA76(2.0GHz)とA75(2.2GHz)で周波数の低いA76が上回っていますので、A76が非常に高性能であることが一目瞭然です。

Snapdragon 670のシングルコア性能はA75(2.2GHz)を採用していますので、A73(2.0GHz)やA73(2.2GHz)を採用しているSnapdragon 665やSnapdragon 660よりも優れていますが、マルチコア性能では省電力コアのA55(1.7GHz)が周波数が低いことが要因となって最下位に位置しています。Snapdragon 665とSnapdragon 660ではA73(2.0GHz)+A53(1.8GHz)とA73(2.2GHz)+A53(1.8GHz)となっているため周波数の低いSnapdragon 665の方が性能は低いです。

 

Snapdragon 665とSnapdragon 660では性能に注目するとSnapdragon 660が優れているためSnapdragon 665搭載機を買う意味はないように感じてしまいますが、DSPが新しくなっているのでAI性能はSnapdragon 665の方が高く、ISPもマイナーチェンジしていますのでカメラの性能もSnapdragon 665の方が良いでしょう。そのため、同じイメージセンサーを採用していたとしてもSnapdragon 665搭載機のほうがよりきれいに撮影できます。更に製造プロセスは14nm FinFETから11nm FinFETへ微細化し、CPUの周波数も低く設定されているのでスマートフォンとして使用するのに大切なバッテリーの持ちに関してはSnapdragon 665の方が優れていると考えています。