MediaTekは新プロセッサーとしてMediaTek Helio P95(MT6779V)を発表しました。Helio P95はミドルレンジからミドルハイ向けのHelio Pシリーズに属する製品です。
名称 | Helio P95 | Helio P90 | Helio P65 |
CPU | 2xA75 + 6xA55 | 2xA75 + 6xA55 | 2xA75 + 6xA55 |
周波数 | 2.2GHz + 2.0GHz | 2.2GHz + 2.0GHz | 2.0GHz + 1.7GHz |
GPU | PowerVR GM 9446 | PowerVR GM 9446 | Mali-G52 2EEMC2 |
周波数 | 970MHz(?) | 970MHz | 820MHz |
カメラ | 6400万画素
2400万画素+1600万画素 |
6400万画素
2400万画素+1600万画素 |
4800万画素
1600万画素+1600万画素 |
リフレッシュレート | 60Hz(FHD+) | 60Hz(FHD+) | 60Hz(FHD+) |
RAM | LPDDR4X(8GB) | LPDDR4X(8GB) | LPDDR4X(8GB) |
ストレージ | UFS 2.1 | UFS 2.1 | eMMC 5/1 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
4G LTE | Cat.12/13 | Cat.12/13 | Cat.7/13 |
製造プロセス | 12nm | 12nm | 12nm |
Helio P95はHelio P90(MT6779)とスペックに変更点はありません。ただ、Helio P95はHelio Pシリーズとして初めてとなるMediaTek HyperEngine Game Technologyを搭載しており、AI機能を駆使してネットワークとリソース管理を最適化してゲームをより快適に動くように調整されています。これにより、Helio P95とHelio P90搭載機ではゲームの快適度は異なるはずです。
MediaTek HyperEngine Game TechnologyはHelio Gシリーズの目玉機能で、Helio G70、Helio G80、Helio G90、Helio G90Tが採用しています。一方でHelio P95はHelio PシリーズながらHyperEngine Game Technologyを採用しており、何のためにシリーズ分けを行っているのかわからなくなります。Helio P65にHyperEngine Game Technologyを採用したHelio G70が存在しているので、この命名方式に則ればHelio G95として発表すべきですが、Helio G90とHelio G90TはARM Cortex-A76 CPU+ARM Mali-G76 GPUを採用しているので、数字の大きいモデルが数字の小さいモデルより性能が低いと言った現象が発生するので、仕方なくHelio P95として命名したと考えています。
今回発表したMediaTek Helio P95はインド市場向けのOPPO Reno3 Pro(OPPO CPH2035)に搭載され、3月2日に発表予定です。中国市場向けのOPPO Reno3 ProはQualcomm Snapdragon 765G 5Gを搭載しているので大幅なスペックダウンとなりますが、インドでは5G通信のサービスが開始していないので致し方ないでしょう。Helio P90の性能はSnapdragon 710、Snapdragon 712程度で、総合性能は約215,000点、CPU性能は75,000点、GPU性能は43,000点程度です。HyperEngine Game TechnologyによってGPU性能はさらに向上するはずなので、総合性能は22万点から23万点になると考えています。