MediaTekがSnapdragon 730に親しい性能を持つプロセッサーを開発中か

台湾のMediaTekが新たなプロセッサーを開発している可能性が出てきました。今現在未発表であるHelio P80と思われるMT6768の存在がわかっていますが、今回判明したのはそれとは別のプロセッサーです。

 

CPU性能を計測するのに適しているGeekbenchにてalps k85v1_64の名称で計測されていることが確認できました。何の変哲もない名称に思われるでしょうがこの名称には規則性があり、Helio P90(MT6779)はalps k79v1_64、Helio X30(MT6799)はalps k99v1_64で計測されています。つまり、今回新たに姿を表したalps k85v1_64はMediaTek製のプロセッサーであることがわかります。

通常はName部分に型番が記載されていますが、今回の未発表製品はARM ARMv8と書かれているだけなので型番は不明です。予想型番としてMT6785を考えています。

 

気になる性能はシングルコア性能が2,401点でマルチコア性能が7,174点となっており、先日発表されたQualcomm Snapdragon 730と性能が似ています。昨今のMediaTekは新しい価値を持つプロセッサーではなくQualcomm製プラットフォームの対抗機を多く製造しており、Snapdragon 660にはHelio P60Helio P70Snapdragon 670にはHelio P90がそれに該当します。

 

今回判明したスコアをHelio P90、Helio X30、Snapdragon 730、HiSilicon Kirin 980と比較してみました。MT6785(?)はHelio P90のシングルコア性能は20%、マルチコア性能は3%の性能向上に成功しています。Helio P90もですがHelio X30の性能を完全に上回っていることがわかります。

Snapdragon 730とは遜色ないスコアが算出されており、マルチコア性能では上回ることに成功しています。

 

この比較にKirin 980を加えているのは決して馬鹿にする意味ではなく、GeekbenchのIdentifierの部分に不思議な点があるからです。この欄のpart部分にはどのマイクロプロセッサが搭載されているのか判別できようになっており、ARM Cortex-A73の場合はpart 3337、Cortex-A75の場合はpart 3338が記載されています。今回のalps k85v1_64にはpert 3339と記されていますのでCortex-A76を採用していることがわかります。そして同じくCortex-A76を採用しているKirin 980には3339ではなく3392が記載されていますが、これはHiSiliconがわずかながら手を加えている事になり、今回のMT6785(?)はARMが開発した“純正の”Cortex-A76を採用していることを表しています。

話がそれますがKirin 980はKirinプロセッサーとして初めて純正のマイクロプロセッサを採用していないことになり、HiSiliconの技術力向上が伺えます。

 

少し前のMediaTekはフラッグシップのHelio Xシリーズ、ミドルレンジのHelio Pシリーズで開発を進めてきましたが、Helio Xシリーズのスペックが他社と比べて大きく劣っていることから採用する企業が大幅に減り、それを立て直すべくHelio Pシリーズへの注力を始めています。2018年からミドルレンジからエントリーの間に位置するHelio Aシリーズの開発を始め、それが後押しとなったのか2018年に出荷された20%のスマートフォンにMediaTek製プロセッサーが搭載されています。

 

 

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