Honor 30が初搭載機で、その後Huawei nova 7 Pro 5GやHonor Pad V6が搭載しているHuawei Kirin 985のパフォーマンスモード環境と非パフォーマンスモード環境でのAnTuTu Benchmark v8スコアが判明しました。HuaweiやHonorにおけるパフォーマンスモードはSoCが持っている性能を余すこと無く発揮するモードとなっており、誤解されやすいですが制限を突破するオーバークロックなどは行われていません。一方、EMUIでは非パフォーマンスモードは省電力モードを記載されており、EMUIやMagic UIによって動きを制限したものとなっています。
今回判明したKirin 985のAnTuTu Benchmark v8のスコアを同じ設計で低スペックに仕上がっているHuawei Kirin 820と、4G LTE時代に活躍したHuawei Kirin 810と簡単に比較を行います。
Kirin 985のスペックは、台湾TSMC製7nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUは1xA76(2.58GHz)+3xA76(2.40GHz)+4xA55(1.84GHz)のオクタコア構成、GPUはMali-G77 MP8 @804MHzとなっています。5G通信に対応しており、モデムはハイエンド向けHuawei Kirin 990 5Gと同じものを搭載しているとHuaweiは明らかにしています。
パフォーマンスモード環境におけるKirin 985の性能は、CPU性能が139,089点、GPU性能が135,508点、MEM性能は63,602点、UX性能は66,016点で総合性能が404,215点という結果に、非パフォーマンスモード環境ではCPU性能は123,331点、GPU性能は127,132点、MEM性能は65,393点、UX性能は64,047点で総合性能は379,903点となっています。非パフォーマンスモードはパフォーマンスモードと比較して約94%程の性能となっており、CPUとGPUともにいくつか制限されていますがCPUが特に動きが制限されています。今すぐにその差を感じることはないと思いますが、2年程経つと動きに差が見えてくるかもしれません。
Kirin 985の非パフォーマンスモードはKirin 820のパフォーマンスモードよりも性能が低いと表れており、Kirin 985搭載機を購入した場合はパフォーマンスモードにしていないと意味がないように感じます。Kirin 820の場合はKirin 810のパフォーマンスモードモードよりも非パフォーマンスモードの方が高いので問題ありません。
今回のデータから、性能順はKirin 985(PM)>Kirin 820(PM)>Kirin 985>Kirin 820>Kirin 810となります。Kirin 985のパフォーマンスモードは必須で、Kirin 820はバッテリーの持ちなどを考慮してどちらを選んでも問題なさそうです。