2023年に発表予定のPixel 8とPixel 8 Proが搭載するGoogle Tensor G3はArm Mali GPUを搭載する方向で調整していることが判明しました。
「Google Tensor」はGoogleが最初から最後まで設計したものではなく、サムスン電子が開発を手助けしています。その根拠として初代Google Tensorの型番はS5P9845で、Exynos SoCに用いられる命名方式と似た名称が付与されています。
そういったことから「Google Tensor」は実質的にGoogleが使用するExynos SoCになるので、サムスン電子とAMDのパートナーシップ協定の締結内容によってはXclipse GPUを搭載することが可能ではないかと韓国の媒体を中心に報じられています。
そのため、Google TensorでXclipseを搭載した製品がいつか登場すると考えられていたのですが、残念ながら2023年のGoogle Tensor G3はArm Mali GPUを搭載する方向で調整を進めていることが判明し、噂が実現するのは2024年に発表予定のGoogle Tensor G4以降となりました。
ちなみに、Pixel 7とPixel 7 Proが初搭載するGoogle Tensor G2はMali-G710の搭載が確定しています。そのため、Arm Mali GPUの採用は3世代続くことになります。
Google Tensor G3は来年の製品なのであまり情報が流れていませんが、9月5日に半導体業界で流れた情報によると、製造プロセスはSamsung 3nmを採用すると韓国の媒体が報じました。
サムスン電子の3nmはGAA(Gate-All-Around)構造を採用しており、従来のFinFET構造とは異なって最先端の技術が採用され、同社の5nmと比較して面積は最大35%縮小、性能は最大30%向上、消費電力は最大50%削減できると発表しています。
ただ、懸念点としてリスク生産時の歩留まりが10%から20%とされ、生産すればするほど規格不適合品が発生する現状にあり、安定した供給が困難になる可能性があると報じられています。