Unisoc T7510のベンチマークスコアが判明。VS. Snapdragon 765G 5G、Dimensity 800、Exynos 980、Kirin 820

Unisoc T7510のベンチマークスコアが判明。VS. Snapdragon 765G 5G、Dimensity 800、Exynos 980、Kirin 820

Benchmark

Hisense F50 5G(海信F50 5G/HNR550T)が初搭載機となっている5G通信対応のUnisoc T7510のAnTuTu Benchmark v8とGeekbench v5のスコアが判明したため、競合他社製品となるQualcomm Snapdragon 765G 5G、MediaTek Dimensity 800、Samsung Exynos 980、Huawei Kirin 820と比較を行います。

なお、Snapdragon 765G 5Gには上位モデルとしてSnapdragon 768G 5Gが、Dimensity 800には上位モデルとしてDimensity 820、Kirin 820には上位モデルとしてKirin 985、Exynos 980には下位モデルとしてExynos 880が存在していますが、より多く市場に出回っている製品が先程挙げたものになりますので、それらと比較を行っています。

 

Unisoc T7510のスペックは台湾TSMC製12nm FinFET製造プロセス、CPUは4xARM Cortex-A75(2.0GHz)+4xARM Cortex-A55(1.8GHz)のオクタコア構成、GPUはIMG PowerVR GM 9446 @800MHzとなっています。Unisoc T7510はプロセッサーとして発表しているUnisoc T710と、5G通信対応モデムとして発表しているUnisoc V510を組み合わせた製品となっており、Unisoc T710自体は2019年9月に発表された製品のため競合他社製品と比較するといくつかスペックが遅れています。そのため、2020年6月現在における最低スペックの5G通信対応プロセッサーとなっています。

 

Unisoc T7510のAnTuTu Benchmark v8スコアは、CPU性能が63,795点、GPU性能が38,004点、MEM性能が50,348点、UX性能が33,946点で総合性能は186,093点という結果になりました。20万点に及んでいない5G通信対応SoCは今の所存在していないため、Unisoc T7510が悪い意味で唯一となっています。今の基準で考えると20万点に及んでいないSoCを搭載した機種(例:realme Narzo 10A/Narzo 10)はエントリーモデルの価格で販売されているため、Unisoc T7510はエントリークラスの性能しか無いことになります。競合他社製品でエントリークラスの5G通信対応SoCは発表・販売はされていませんので、この様な結果は全く望んでいないと思いますがUnisocは唯一無二のSoCを生み出しています。

Unisoc T7510はエントリークラスの性能となっているため、競合他社製品と比較すると単純に考えて半分程度の性能しかないのでステージにも立てていません。やはり2019年9月に発表した製品を5G通信に対応させたという無理のある製品展開を行ったのが原因でしょう。

 

ちなみにこの18万点はSnapdragon 660と同程度で、Snapdragon 660のCPU性能は75,176点、GPU性能は36,017点となっています。高速かつ安定な通信が期待できる5G通信ですが、この性能だとせっかくの5G通信は身の丈にあっていないように感じます。

 

CPU性能を計測するのに長けているGeekbench v5ではUnisoc T7510のシングルコア性能は347点、マルチコア性能は1,417点となっています。AnTuTu Benchmark v8でも明らかでしたが、やはり5G通信対応SoCの中で圧倒的に性能が低く、シングルコア性能とマルチコア性能は2018年5月に発表したSnapdragon 710よりも低く、Snapdragon 660とほぼ同じとなっています。良くも悪くもSnapdragon 660と同性能で5G通信が使用できると考えた場合、唯一無二であることは間違いありませんが、競合他社製品と比べて明らかに性能の低いこのUnisoc T7510のみで5G通信対応スマートフォン市場のシェアを取っていくのはかなりの茨の道になるでしょう。

 

ちなみに、Unisocは国際市場におけるプロセッサー向けブランドの“Tiger”と通信モデム向けブランドの“Ivy”の廃止を公式が明らかにしており、2018年11月にスタートしたブランドの“Tiger”と“Ivy”は、約1年4ヶ月で幕を閉じています。