韓国のサムスン電子は、Galaxy S27シリーズでの搭載に向けてExynos 2700を開発していますが、コストを考慮しFOWLP (Fan-Out Wafer Level Package)を放棄する予定であることがことが韓国メディアによって明らかにされました。
韓国のSisa Journalによると、サムスン電子は開発中のExynos 2700にFOWLPを適用せず、新しい技術となるSbS (Side-by-Side)を適用する方向で動いているようです。FOWLPを放棄する理由として挙がっているのはコストで、FOWLPで弱点の発熱面が改善したものの、それによるコスト増が避けられず収益性が低くなってしまったからとしています。
この決定によってExynos 2700にはFOWLPが適用されませんが、発熱の対策は放棄せず、新しい技術で対策します。サムスン電子が採用するその新しい技術は、SbSと呼ばれる技術で、以前採用していたAPとDRAMを垂直に積載するPoP (Package on Package)方式ではなく、APとDRAMを横に並べる方式によって、発熱を対策するようです。
このSbSは、以前のSCP (Single-Chip Package)に近い構造を採用しており、紆余曲折を経て原点回帰したと言えそうです。ただ、新しいSbSがSCPと決定的に違うのは、サブストレートと呼ばれる基板が存在している点で、SCPではPCB基板の上に直接APとDRAMが「離れて」配置されていましたが、新しいSbSではPCB基板の上にサブストレート基板を配置して、その上にAPとDRAMを接着せずに配置しますが「極限まで近づけて」配置します。
また、新しいSbSではExynos 2600で採用したHPB (Heat Path Block)も採用し、APとDRAMを覆うように適用します。ただこのHPBは、放熱には確かな効果があったものの、バッテリーの効率はそれほどよくなかったといった評価があるようです。とは言え、HPBを適用しないわけにもいかず、以前とは異なってAPとDRAMを覆うので面積が広くなり、放熱と一緒に電力効率も改善する可能性があるとしています。
2nmプロセスは非常に高価で、台湾のTSMCでは30,000ドル (約477万円)と予想されています。そのコストに加えて複雑な製造でさらにコストがかかるFOWLPを採用すると、とてもじゃないですがスマートフォンに載せるのは無謀です。
Exynos 2700を製造するサムスンファウンドリの2nmプロセスは、TSMCの30,0000ドルよりも安いと予想されていますが、それでも20,000ドル (約318万)超えは間違いないので、採用を放棄して新しい技術に移行するのは納得できます。その新しい技術によって弱点が克服され、強みになることを期待しています。



