Lenovo傘下のMotorolaがSnapdragon 480 Plus 5Gを搭載したmoto g51 5gを発表したため、AnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5のスコアが判明しました。
今回は判明したスコアをSnapdragon 480 5G、Snapdragon 460、Snapdragon 439と比較します。
Snapdragon 480 Plus 5Gの主な仕様はSamsung 8nmプロセス技術、CPUはKryo 460(2xCortex-A76 2.2GHz+6xCortex-A55 1.9GHz)、GPUはAdreno 619 @不明、RAM規格はLPDDR4X(2133MHz)、5GはSub-6GHz帯とmmWave(ミリ波)対応です。
Snapdragon 480 5Gと比較してCPUの周波数が2.0GHz+1.8GHzから2.2GHz+1.9GHzへ上昇し、5G利用時の通信速度が2.5Gbps/800Mbpsから2.5Gbps/1.5Gbpsへ高速化しています。“Plus製品”での慣例はCPU周波数がbig側のみ上昇しますが、今回はbig.LITTLE双方とも上昇しています。
今回の比較の注意点としてRAM 6GB未満の端末で計測した場合の“GPU性能(Lite)”で比較を行っており、通常のGPU性能と計測する項目が異なるのでRAM 6GB以上の製品と比較できません。
Snapdragon 480 Plus 5GのAnTuTu Benchmark v9性能は、CPU性能は105,319点、GPU性能(Lite)は64,706点、MEM性能は55,643点、UX性能は83,755点で総合性能は309,423点となりました。
Snapdragon 480 5Gと比較するとCPU性能は上昇、GPU性能は低下しました。CPU性能に関しては2.0GHz+1.8GHzから2.2GHz+1.9GHzへ上昇したため、それを体現するようにスコアも上昇しました。
GPU性能に関しては周波数がわかっていないので断定はできませんが、650MHzで据え置きの可能性が高いと考えています。考えられる理由としてSnapdragon 480 5Gでも64,000点を算出する場合があり、周波数が上昇していれば70,000点程度、低下の場合は62,000点などの誤差で済まない数値が算出されると予想しているためです。
CPU性能を計測するGeekbench 5では、シングルコア性能が544点でマルチコア性能が1,721点となりました。こちらはRAM容量によってLite性能で計測されるといったことはありませんので、Snapdragon 888 5G搭載製品からQualcomm 215搭載製品まで比較できます。
シングルコア性能は2.0GHzから2.2GHzへ上昇したのでわずかに上昇、マルチコア性能は2x2.2GHz+6x1.9GHz構成へ変更されたので大きく上昇しました。「全くの別物」の表現は過剰かもしれませんが、大きな性能差は生まれているのでSnapdragon 480 5GとSnapdragon 480 Plus 5Gの違いを正しく認識する必要はあるでしょう。
初搭載機のmoto g51 5gのインド市場向けの主な仕様はAndroid 11(My UX)、120Hz 6.8インチ FHD+(2400x1080) IPS LCD、Snapdragon 480 Plus 5G、RAM 4GB、内蔵ストレージ 64GB(外部: MicroSD)、リアカメラは5000万画素+800万画素+200万画素、フロントカメラは1300万画素、バッテリー容量は5000mAh(20W)です。
価格は14,999インドルピー(約22,500円)で、販売は2021年12月16日12:00(インド時間)にFlipkartにて行われます。ちなみにmoto g51 5gが最初に発表されたのは中国市場で、4+128GBが1499元(約27,000円)に設定されています。