QualcommがGalaxy S23シリーズにSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを供給、通常版からCPUとGPUの性能が向上

QualcommがGalaxy S23シリーズにSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを供給、通常版からCPUとGPUの性能が向上

2023年2月2日
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Qualcommは韓国のサムスン電子が開発したGalaxy S23シリーズに対して、Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを独占的に供給したことを明らかにしました。つまり、この製品は現時点で中国の企業の多くが採用している通常のSnapdragon 8 Gen 2とは少し異なったモデルとなります。

 

ちなみに、正式な名称はSnapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxyですが、Qualcommが略称としてSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを使用しているので、今後ReaMEIZUでは略称を使用したいと思います。

 

名称 Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy Snapdragon 8 Gen 2
CPU Kryo

1x Cortex-X3

2x Cortex-A715

2x Cortex-A710

3x Cortex-A510 Refreshed

(8MB sL3 Cache)

動作周波数 3.36GHz+2.80GHz+2.80GHz+2.02GHz 3.19GHz+2.80GHz+2.80GHz+2.02GHz
GPU Adreno 740
動作周波数 719MHz 680MHz
NPU/DSP Hexagon
カメラ Triple 18-bit Spectra Cognitive ISP

2億画素 or 1億800万画素(ZSL) or 6400万画素+3600万画素(ZSL) or 3x3600万画素(ZSL)

3.2 Gigapixels per Second

リフレッシュレート 60Hz(4K)

144Hz(QHD+)

エンコード/デコード Encode: 8K@30FPS/4K@120FPS 10-bit H.265, VP9

Decode: 8K@60FPS H.264, H.265, VP8, VP9, AV1

HDR10+, HDR10, HLG, Dolby Vision

Slow-mo: 720p@960FPS

RAM LPDDR5X(4200MHz)

6MB System Level Cache

ストレージ UFS 4.0
Wi-Fi FastConnect 7800

Wi-Fi 6E/Wi-Fi 7 (5.8Gbps)

Bluetooth FastConnect 7800

Bluetooth 5.3

位置情報 GPS, Glonass, BeiDou, Galileo, QZSS, NaviC
通信 統合: X70 5G Modem

Sub-6GHz/mmWave

(10Gbps/3Gbps)

充電規格 Quick Charge 5
製造プロセス TSMC 4nm N4
型番 SM8550-AC SM8550-AB

Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxyの主なスペックは、製造プロセスがTSMC 4nm N4、CPUがKryoで詳細には3.36GHzのCortex-X3を1基、2.80GHzのCortex-A715を2基、2.80GHzのCortex-A710を2基、2.02GHzのCortex-A510 Refreshedを3基の1+2+2+3構成、GPUはAdreno 740でクロック数は719MHz、RAM規格はLPDDR5X、内蔵ストレージ規格はUFS 4.0、5G通信はSub-6GHz帯とmmWaveに対応、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3、急速充電規格はQuick Charge 5に対応しています。

 

Cortex-A510 Refreshedは2022年6月にArmが発表したCPU IPで、Snapdragon 8 Gen 1などが搭載しているCortex-A510の設計を見直したものとなっています。性能に関しては、発揮される性能そのものは同じですが、電力効率の部分では5%の改善に成功したと発表されているので、名称は同じですが製品としては同じではありません。また、多くの人は気にする必要はありませんが、新しい方はAArch32のサポートが復帰しているので、古いアプリを動作させた際にこちらが動作し、長い時間デバイスを使い続けることが可能になります。

 

通常のSnapdragon 8 Gen 2と比較すると、CPUとGPUの最大クロック数が変化しており、CPUはプライムコアとして採用している高性能なCortex-X3が3.19GHzから3.36GHzへ上昇しました。

 

これにより、シングルタスクの場合において差が発生し、当然、マルチタスクの場合でも差が発生しますが、後者の方はその他の多くのCPUのクロック数が据え置きなのでシングルタスクほどの大きな差は発生しないと考えています。

 

GPUはAdreno 740で共通ですが、こちらもクロック数が上昇し、680MHzから719MHzへ変更しました。Adreno 740自体が非常に優れているので体感は同じかもしれませんが、性能を数値化するベンチマークでは確実に差があるだろうと予測しています。

 

Qualcomm has confirmed with ZDNET that the Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy is made by Taiwanese semiconductor company TSMC.

製造プロセスはサムスン電子のファウンドリで製造が行われるのではないかと危惧された時期もありましたが、ZDNETの報告によると今回の製品は通常版と同じくTSMC 4nm N4で製造されているので、そういったことを心配していた人は安心できたかもしれません。

 

この両社の製造技術には現時点では大きな差があり、サムスン電子の方は旗艦級SoCにおいては過度な発熱と過度な電力消費が見受けられる状態でしたので、良い製品を長く使い続けるためにもTSMCでの製造を期待していた人が多くいました。

 

Snapdragon 8 Gen 2 for GalaxyはGalaxy S23シリーズに独占的に供給されており、このシリーズの製品はGalaxy S23、Galaxy S23+、Galaxy S23 Ultraの3製品から成り、これらの製品はすべての国や地域でSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを搭載していますので、例年のような搭載するSoCによって発生する性能の差は基本的にはありません。

 

Galaxy S23シリーズは2023年2月17日に国際的に販売される予定ですが、日本市場でも販売を予定している動きが見受けられ、その日本版でも今回紹介した特別なSnapdragon 8 Gen 2を搭載します。そのため、日本居住者でも現時点で最速を謳うSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを体験することが可能なので、発表、発売まで楽しみに待ちましょう。

 

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