Snapdragon 865、Exynos 990、Kirin 990 5G、Dimensity 1000を比較

Snapdragon 865、Exynos 990、Kirin 990 5G、Dimensity 1000を比較

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Qualcomm Snapdragon 865 5GSamsung Exynos 990Huawei Kirin 990 5GMediaTek Dimensity 1000のAnTuTu Benchmarkスコアが判明しましたので簡単に比較を行います。通常であればGeekbenchでも比較を行っていますが、2020年2月13日現在Dimensity 1000が姿を表していないため、今回はAnTuTu Benchmarkのみの比較を行っています。

Snapdragon 865 5GはXiaomi Mi 10 Pro、Exynos 990はSamsung Galaxy S20 Ultra(SM-G988B)、Kirin 990 5GはHonor V30 Pro 5G、Dimensity 1000はMediaTek公式が公開したスコアを採用しています。

 

スペック表はこのようになります。CPUはSnapdragon 865、Dimensity 1000がARM Cortex-A77を採用、Exynos 990は自社開発CPUのExynos M5を、Kirin 990 5GはARM Cortex-A76を採用しています。

GPUはSnapdragon 865は自社開発GPUのAdreno 650、Exynos 990とDimensity 1000はARM Mali-G77を、Kirin 990 5GはARM Mali-G76を採用しています。Exynos 990のGPU周波数は発表直後ということもあり、今現在は不明です。

RAMはSnapdragon 865とExynos 990は最新規格LPDDR5を採用し、Kirin 990 5GとDimensity 1000はLPDDR4Xを採用しています。5GモデムはSnapdragon 865とExynos 990は外部モデムを採用することで5G通信に対応し、Kirin 990 5GとDimensity 1000は内蔵されているため、SoC単体で5G通信に対応することができます。しかし、外部モデム式を採用している両SoCはより周波数の高いmmWaveに対応している一方、Kirin 990 5GとDimensity 1000は非対応なので、この点では差が生まれています。

 

AnTuTu Benchmark v8での総合性能はSnapdragon 865が566,172点、Exynos 990が515,098点、Kirin 990 5Gが481,121点、Dimensity 1000が511,363点となりました。2020年のフラッグシップモデル向けSoCの基準点は50万点超えとなりそうで、それを考えるとKirin 990 5Gはわずかですが劣っていると考えられます。

CPU性能はSnapdragon 865>Dimensity 1000>Kirin 990 5G≧Exynos 990となり、AnTuTu BenchmarkにおけるExynos 990のCPU性能はKirin 990 5Gと同等レベルとなります。Snapdragon 865は頂点を取り、Dimensity 1000はSnapdragon 865とは大きな差があるものの、Exynos 990とKirin 990 5Gよりも優れていることがわかります。

 

GPU性能はQualcommの独擅場だったのですが、Exynos 990が頂点を取りました。差は約3,000点なのでExynos 990では快適で、Snapdragon 865では不満が出るということは起きないと思いますが、Exynos 990の登場によってQualcommの牙城が崩れました。常に頂点を取り続けることの難しさと、ARM Mali-G77 GPUの性能の高さが伺えます。MediaTekの弱点だったGPU性能はDimensity 1000によって克服されており、商用機では200,000点を超えると考えているため、フラッグシップモデル向けSoCにおけるGPU性能はそれほど差がないかもしれません。

 

Snapdragon 865のMEM性能が異常に高く、Exynos 990のMEM性能が異常に低いのは不明です。Snapdragon 865は他のデータでも94,000点出していますので、Exynos 990が極端に低い可能性があります。今後の調整で上がってくるかもしれません。

 

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