アメリカのQualcommは、最上位のSnapdragon 8シリーズの生産を台湾のTSMCに一任していますが、韓国のサムスンファウンドリでの生産を再開させるかもしれないといった情報が流れてきました。
韓国のGlobal EconomicとNewDailyによると、QualcommがSnapdragon 8 Elite Gen 5の試験生産をサムスンファウンドリで行い、最近サンプル品が提供されたとのこと。この情報をもって量産が確定したわけではなく、Qualcommはこれから提供されたサンプル品で性能や電力効率、歩留まりを検証するため、まだ未来は不透明です。
試験生産されたSnapdragon 8 Elite Gen 5は、サムスンファウンドリにおける最新の2nmプロセスを採用しています。同プロセスは近く発表が予想されているExynos 2600でも採用されることが判明しており、このプロセスには一定の生産能力があることがうかがえます。
過去に、サムスンファウンドリは4nmプロセスと3nmプロセスで苦難の道を歩み、Qualcommに対してはSnapdragon 888と8 Gen 1で歩留まりの低さと発熱による性能低下問題を引き起こし、大型の顧客を流出する経験をしました。今回、試験生産とサンプル品の提供を行った報道によって、信頼を取り戻しつつあるのではないかと考えられます。
もしQualcommがサンプル品に満足し量産が行われた場合、初搭載する製品はGalaxy Z Flip8になる可能性が高いようです。Galaxy Z Flip7はExynosを採用する異例の製品となりましたが、今年のZ Flip8ではSnapdragonに回帰するかもしれません。
ただ、このサムスンファウンドリ版Snapdragon 8 Elite Gen 5の性能は吸血鬼王氏によると、すでに発表されているものと比較して少し劣ることを示唆しており、確定した製品名ではありませんがSnapdragon 8s Elite Gen 5が相応しいとしています。それを裏付けるように同氏は、CPUの速度が4.00GHzに満たないことが確定していると明かしています。
サムスンファウンドリ版Snapdragon 8 Elite Gen 5は、サンプル品の検証を行い、一定の基準を満たせば量産を委託する流れのため、まだ市場に出てくると確定したわけではありません。そのため、今後の情報に注視し、正しい情報を受け取るよう気をつけてください。



