Microsoft SQ1を搭載したMicrosoft Surface Pro XがGeekbenchに登場、過去のACPC製品と比較

Microsoft SQ1を搭載したMicrosoft Surface Pro XがGeekbenchに登場、過去のACPC製品と比較

2019年11月9日

MicrosoftとQualcommが共同開発したPC向けプロセッサーのMicrosoft SQ1を搭載したMicrosoft Surface Pro XがGeekbenchに登場しましたので、過去のACPC(Always Connected PC)製品に搭載されたSnapdragon 8cx、Snapdragon 850、Snapdragon 835と簡単に比較しました。

今回の比較にはSnapdragon 8cxを搭載したSamsung Galaxy Book S、Snapdragon 850を搭載したLenovo Yoga C630、Snapdragon 835を搭載したLenovo Miix 630を用いています。ベンチマークでは公正を期すために“Windows AArch64”を選択したものを利用しています。

 

スペック表はこのようになります。Microsoft SQ1は何もない状態からの開発ではなく、Qualcommが2018年12月に発表したSnapdragon 8cxをベースとして開発されています。CPUのクロック周波数はbigコアが2.84GHzから3.0GHzへ上昇しており、Microsoftによるとこのクロック周波数はARMプロセッサー史上初となるようです。Microsoft SQ1が登場するまでの最高のクロック周波数はSnapdragon 855 Plusの2.96GHzとASUS ROG Phoneが採用したオーバークロックしたSnapdragon 845が2.96GHzなので、確かにMicrosoft SQ1が初めて3.0GHzの大台に乗りました。

GPUのクロック周波数はSnapdragon 8cxに搭載されているAdreno 680が514MHzで1842.5 GFLOPsということで、2100 GFLOPsのAdreno 685はこの程度ではないかと簡単に計算しましたので確実性は薄いです。独自開発のGPUの為クロック周波数が全てでは有りませんので、深く気にする必要はないかと思います。一応クロック周波数が低いと発熱が起こりにくくなるというメリットがあり、以前のSnapdragon 850やSnapdragon 835no710MHzと比較すると低く設定されています。

 

Microsoft SQ1のシングルコア性能は3,511点、マルチコア性能は11,736点という結果になりました。Snapdragon 8cxと比較してシングルコア性能は5.7%、マルチコア性能は5.0%の性能向上となっています。Snapdragon 850と比較するとシングルコア性能は53.3%、マルチコア性能は50.0%の性能向上が出来ており、快適性が高まっていると感じます。

Microsoft SQ1搭載PCとSnapdragon 8cx搭載PCで迷った場合は価格やデザインを考慮するといいですが、Snapdragon 850搭載PCでは流石に動作の緩慢さを覚えると思うので、ACPCが欲しい場合はSnapdragon 8cx以上が条件になると感じます。

 

Windows x86 (64-bit)との比較になります。PCに関してほとんど知識がありませんので、比較対象のCPUは最近見たり聞いたCPUを羅列しているだけです。この程度だとわかっていただければ幸いです。

 

 

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