台湾の半導体メーカーのMediaTekがミドルハイモデル向けプロセッサーとして「MediaTek Helio P70」を発表しました。発表会は設けずネットでの発表会となっているため、初採用・初搭載のスマートフォンはわかりません。
MediaTek Helio P70のスペックは、製造プロセスがTSMC 12nm FinFET、CPUは4xARM Cortex-A73(2.1GHz) + 4xA53(2.0GHz)のオクタコア構成、GPUはARM Mali-G72(900MHz) MP3、AI専用チップのAPU(525MHz)を搭載、ISPはリアフロントともに最大3200万画素でデュアルカメラは2400万画素+1600万画素、RAM規格はLPDDR3は933MHzとLPDDR4xは1800MHz、最大RAM容量は8GB、ストレージはeMMC 5.1とUFS 2.1とSD 3.0、LTEカテゴリーはCat.7(300Mbps)/13(150Mbps)、WLANは802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2、GPS、GLONASS、BeiDou(北斗)、Gallileoとなっています。
対応ネットワークは全ての通信(FDD-LTE/TD-LTE/W-CDMA/TC-SCDMA/CDMA2000/GSM)、アメリカのT-Mobileが採用する600MHzのBand 71に対応、DSDVとなるデュアルVoLTE/ViLTE/VoWi-Fiに対応、対応解像度は20:9のFHD+(2160×1080)となっています。
ワイヤレス給電が可能なPump Express Wireless、MediaTekの急速充電規格Pump Expressを採用。
基本的なスペックは2月に開催されたMWC2018で発表されたHelio P60と変化はありません。変化のあるところはCPUとGPUで、CPUのクロック数がビッグコアのみ0.1GHz上昇、GPUのクロック数が100MHz上昇しています。MediaTekによりますと13%の性能向上に成功しているようです。
Qualcomm Snapdragon 670を仮想敵にしていると思うので参考程度にAnTuTuベンチマークスコアを掲載します。CPU性能が61,800点、GPU性能が42,841点、UX性能が42,559点、MEM性能が9,531点、総合性能が156,731点となっています。Geekbench 4はシングルコア性能が1,719点、マルチコア性能が5,812点となっています。Helio P60はSnapdragon 660と同程度のスペックということで人気を博しましたが、今回のHelio P70はSnapdragon 670と同程度になるでしょうか。
今回発表されたHelio P70は従来機となるHelio P60の採用経歴のあるOPPO、vivo、NOKIAは採用すると考えています。XiaomiはHelio P22やHelio A22、MEIZUはHelio P22の採用経歴はあるものの、Helio P60の採用をしていませんのでおそらくは採用しないのではないかと考えています。