MediaTek Helio P22のベンチマークスコアが判明。Qualcomm Snapdragon 625と同等レベル

MediaTek Helio P22のベンチマークスコアが判明。Qualcomm Snapdragon 625と同等レベル

5月23日に発表されたMediaTekによるミドルレンジモデル向けプロセッサー「Helio P22(MT6762)」のベンチマークスコアが判明しました。今回、その判明したスコアを利用して他のSoCと比較したいと思います。

 

ベンチマークスコアを掲載したのはYouTubeに動画を上げている Arrinish というチャンネルで、MEM性能が映されていませんが総合性能とCPU性能とGPU性能とUX性能が書かれておりMEM性能を算出することが可野なので、この動画の数値をMediaTek Helio P22の普遍的スコアとして利用します。

そして、比較対象に用いるのはMeizu M15に搭載されているQualcomm Snapdragon 626、Meizu M6 Noteに搭載されている Snapdragon 625、vivo Y85に搭載されているSnapdragon 450、Meizu M2 Eに搭載されているHelio P20の4機種です。vivo Y85のみYouTubeに動画を投稿している Gadget Leaks というチャンネルのスコアを利用し、他の3機種は実機での計測結果を利用します。

 

スペック

スペックをまとめるとこのようになります。製造プロセスは基本的に小さい方がよく、性能向上や省電力化が期待できます。Helio P22はGPUにARM製のMali-Txxxではなくコア数は不明なもののImagination Technologies製のPowerVR GE8320を採用しています。私が知る限りMediaTek製プロセッサーでPowerVRが採用されたのはHelio X10とHelio X30で、ミドルレンジモデルに採用されるのは初めてではないでしょうか。Helio P20のマイナーチェンジモデルという位置づけですが、GPUのクロック数が大幅に下がっているのであまり大きなスペックアップは望めないと思います。

 

総合性能

総合性能ではHelio P22がHelio P20に負けているという結果が出ました。どうやら先程危惧したGPU性能によって差が現れているように見えます。

スコアで見るとSnapdragon 625と同等レベルの性能で、驚くことにエントリーモデル向けSoCとして開発されたSnapdragon 450よりもスコアが低くなっています。

 

CPU性能

CPU性能はスコアが一番低い結果が出ました。スペックを考えるとSnapdragon 625やSnapdragon 450を上回らないといけないです。

vivoの最適化不足が原因だと考えるのが今のところ妥当でしょう。マイナーアップデートが複数回行われるともう少し安定したスコアになるかもしれません。もしくは今回YouTubeに投稿されたスコアがたまたま低かったというのも考えられます。

 

GPU性能

CPU性能に引き続き、GPU性能でも最下位という結果になりました。GPU性能に定評のあるImagination Technologies製のPowerVRを搭載していますが、Helio P20と比べてクロック数が大幅に下がっているので、GPUの性能を十分に発揮できていないのでしょう。

ゲームを少しでもやる可能性があるならばHelio P22よりもHelio P20を買ったほうが満足できるかもしれません。

 

UX性能

この数値が高いと快適性が高いということになります。Helio P22の方が快適性が高く、カクついたりフリーズすることが他のSoCと比較すると少ないです。ようやくHelio P22が1位になりました。

 

MEM性能

MEM性能はRAMと内蔵ストレージ読み書きの速さを計測し、この数値が高いとCPU性能も高くなります。しかし、Helio P22がSnapdragon 625とSnapdragon 450よりもMEM性能の数値が高いのにもかかわらずCPU性能のスコアが低いのは、やはりvivoの最適化不足や、YouTubeに投稿されたスコアが低かったというのが原因になりそうです。

 

Geekbench

シングルコア性能とマルチコア性能ともに中途半端なスコアが出ています。AnTuTuベンチマークではたまたまスコアが低かったのかもしれませんが、Geekbenchでは複数回計測されている中で一番良いと思われるものをピックアップしているので、これが本当のHelio P22の実力でしょう。

Helio P22のシングルコア性能は850点を超えるものはなく、マルチコア性能でも4,000点を超えるものはありませんでした。スペックから考えるとSnapdragon 625より少し上回らないといけないのですがシングルコア性能では少し下回り、マルチコア性能に至ってはクロック数が1.8GHzのSnapdragon 450よりも低くなっています。

 

総括

Helio P22のパフォーマンスを考えるともうひと押し欲しいスコアが出ていますが、付随する性能では他のSoCを凌駕しています。それはアメリカのT-Mobileが採用する600MHzのBand 71に対応、DSDVとなるデュアルVoLTE/ViLTE/VoWi-Fiに対応している点です。Snapdragon 450は4G+3GのDSDSに対応していますが4G+4GのDSDVには非対応です。通信の面から考えるとHelio P22を採用しないという選択肢はなく、MediaTekはうまく開発しているように感じます。性能が低くなると使用している電子部品の単価が下がるのでHelio P22本体の値段も下がり、安価なスマートフォンに仕上げたいときに重宝します。つまり、性能はそこそこに通信では差をつけたいというメーカーにとっては願ってもないSoCなのです。

ただ、GPU性能が心もとないことを考えるとゲームが快適にプレイできないので、購入する人が正しくHelio P22の性能を知っていないと面食らう可能性があります。

 

ちなみにコストパフォーマンス費(ベンチマークスコア÷価格)はvivo Y83が51点、vivo Y85が42点です、vivo Y83はシングルカメラ、vivo Y85はデュアルカメラ等の付加機能で差はついていますので、実使用における“コスパ”ではvivo Y83が優れているということになります。

 

参考

Source