MediaTekがDimensity 7030を発表、mmWave対応Dimensity 1050のリネーム品

MediaTekがDimensity 7030を発表、mmWave対応Dimensity 1050のリネーム品

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台湾のMediaTekは、2023年5月15日にミドルハイ向けSoCとなるDimensity 7030を静かに発表しました。「静かに発表した」理由は、厳密に言うと新製品ではないからです。

 

名称 Dimensity 7030 Dimensity 1050
CPU 2x Cortex-A78

6x Cortex-A55

2x Cortex-A78

6x Cortex-A55

動作周波数 2.50GHz + 2.00GHz 2.50GHz + 2.00GHz
GPU Mali-G610 MC3

(HyperEngine 5.0)

Mali-G610 MC3

(HyperEngine 5.0)

動作周波数 ? 1000MHz
NPU/DSP APU 550 APU 550
カメラ Imagiq 760 HDR-ISP

1億800万画素 or 2x2000万画素

Imagiq 760 HDR-ISP

1億800万画素 or 2x2000万画素

リフレッシュレート MiraVision 760

144Hz(FHD+)

MiraVision 760

144Hz(FHD+)

エンコード/デコード Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, H.264, MPEG-1/2/4, VP9

Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, H.264, MPEG-1/2/4, VP9

RAM LPDDR5(2750MHz)

LPDDR4X(2133MHz)

LPDDR5(2750MHz)

LPDDR4X(2133MHz)

ストレージ UFS 3.1

UFS 2.1

UFS 3.1

UFS 2.1

Wi-Fi Wi-Fi 6E (11ax) Wi-Fi 6E (11ax)
Bluetooth Bluetooth 5.2 Bluetooth 5.2
位置情報 GPS, BeiDou (北斗), GLONASS, Galileo, QZSS, NavIC GPS, BeiDou (北斗), GLONASS, Galileo, QZSS, NavIC
通信 統合: 5G Modem

Sub-6GHz/mmWave

(DL: 5.5Gbps/UL: ?)

統合: 5G Modem

Sub-6GHz/mmWave

(DL: 4.6Gbps/UL: ?)

充電規格 - -
製造プロセス TSMC 6nm N6 TSMC 6nm N6
型番 ? MT6879

今回発表されたDimensity 7030の主なスペックは、製造プロセスがTSMC 6nm N6、CPUが最大2.50GHzのCortex-A78を2基と最大2.00GHzのCortex-A55を6基の2+6構成、GPUはMali-G610 MC3、RAM規格はLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1、5G通信に対応しSub-6GHz帯とmmWaveをサポート、この他の通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.2をサポートします。

 

CPUはCortex-A78とCortex-A55を組み合わせた構成を採用し、高性能側が最大2.50GHzの2基となっているため瞬間的な処理には強いでしょう。しかし、高効率側が最大2.00GHzの6基で高性能側よりも高効率側の方が多いため、どちらかというと安定した性能を発揮する方向の強いSoCになると考えています。

 

GPUはMali-G610 MC3で、これはMali-G710の下位のGPUではなくコア数によって名称が変更されるため、例としてMali-G610 MC3とMali-G710 MC16が最大950MHzで動作する場合は、ひとつのコアあたりの性能は同じです。しかし、Mali GPUは積載数が正義なので、MC3ではあまり高い性能を発揮することはできないと考えています。

 

通信面は5G通信ではSub-6GHz帯とmmWave (ミリ波)に対応し、搭載した製品がmmWaveに対応していれば高速な通信を享受することができます。しかし、mmWaveは商用化している国や地域が現状では少なく、更に対応エリアが非常に狭いことが欠点なので対応していることは素晴らしいですが、多くの人がその利点に気づくにはもう少しの年月が必要でしょう。

 

ここまで詳しくDimensity 7030のスペックを解説しましたが、実はmotorora edge (2022)が初搭載したDimensity 1050のリネーム品で、残念ながら上のスペック表通り違いはまったくありません。

 

そのため、厳密に言うとDimensity 7030は新製品ではなく、既に発表されているDimensity 1050のリネーム品となるので新製品として発表されず、静かに公式サイトに載せるだけの対応になったと考えています。

 

通信速度が異なった表記になっていますが、Dimensity 7030の数値はSub-6GHz帯とmmWaveを組み合わせるデュアルコネクティビティでの数値、Dimensity 1050の数値はSub-6GHz帯の3CC-CAでの数値で、Dimensity 7030もSub-6GHz帯の3CC-CA環境では最大4.6Gbpsでの通信速度を実現します。

 

Dimensity 1050を初搭載したmotorola edge (2022)はアメリカ市場で販売されており、こちらの製品はmmWaveに対応しています。対応バンドはn260とn261ですが、日本ではn257が利用できるため、残念ながら輸入しても利用することはできません。

 

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