Qualcomm Chinaなど複数の企業が関わっているJLQ Technology(瓴盛科技)が2022年6月8日、4G対応SoCとしてJLQ JR510の発表を案内しました。同製品はXiaomiが展開するPOCOの新製品のPOCO C40が初搭載します。
名称 | JR510 | Helio G35 |
CPU | 4xCortex-A55
4xCortex-A55 |
4xCortex-A53
4xCortex-A53 |
動作周波数 | 2.00GHz+1.50GHz | 2.30GHz+1.80GHz |
GPU | Mali-G52 2EE MC1 | PowerVR GE8320 |
動作周波数 | ? | 680MHz |
NPU/DSP | 1.23 TOPS | ? |
カメラ | 5000万画素 or 2500万画素 or 2x1600万画素 | 2500万画素 or 2x1300万画素 |
リフレッシュレート | 60Hz(FHD+) | 60Hz(FHD+) |
エンコード/デコード | Encode: 1080p@60FPS H.265
Decode: 4K@30FPS H.265, VP9 |
Encode: 1080p@30FPS H.264
Decode: 1080p@30FPS H.265 |
RAM | 2x 16-bit CH
LPDDR4X(1866MHz) |
LPDDR4X(1600MHz) |
ストレージ | UFS 2.1
eMMC 5.1 |
eMMC 5.1 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
位置情報 | GPS, Glonass, BeiDou | GPS, Galileo, Glonass, BeiDou, QZSS |
通信 | 統合: 4G Modem
LTE Cat. 4/7 |
統合: 4G Modem
LTE Cat.12/13 |
充電規格 | ? | ? |
プロセス技術 | Samsung 11nm FinFET(11LPP) | TSMC 12nm(12FFC) |
型番 | jr510 | MT6765G |
JLQの携帯電話向けSoCはJR510が初めてで比較対象がないため、POCO C40の従来製品のPOCO C31が搭載したMediaTekのHelio G35を横に並べて比較を行います。
CPUはCortex-A55を4基+4基の構成を採用し、動作周波数は2.0GHzと1.5GHzに設定されています。Helio G35と比較すると動作周波数は減少しましたが、Cortex-A53からCortex-A55へ刷新されたので、わずかではありますが性能の向上に期待できます。
GPUはMali-G52 MC1を採用。動作周波数が不明で、Helio G35が他企業が開発したPowerVR GE8320を採用したので性能が向上したのか不明です。ちなみに、Mali-G52はArmが2018年に発表したGPU IPで、現在の製品の多くはMali-G57が搭載しているため、やや古いGPU IPを採用しています。
エンコードは1080p@60fpsに対応し、デコードは4K@30fpsに対応。エントリー機向けの製品ですが、4Kのデコードに対応しているのは大きな優位点だと思います。
RAM規格はLPDDR4Xの1866MHz。最近の製品は2133MHzなのでやや遅い速度になりますが、Helio G35と比較すると高速化しているので、あまり気にする必要はないでしょう。
プロセス技術はSamsung 11nm FinFET LPPを採用し、JLQは先進的な技術を採用したと発表しています。同社は既にAIoT製品向けにJA308、JA310、JA312の3製品を発表していますが、プロセス技術がSamsung 11nm FinFET LPPで共通なので、JLQにおいてはこの技術は先進的な技術と言えるでしょう。
JLQ初の携帯電話向けSoCを初搭載するのは前述の通りXiaomiが展開するPOCOの最新製品のPOCO C40で、ベトナム市場で発表されました。
POCO C40の主な仕様はAndroid 11(MIUI 13)、60Hz 6.71" HD+(1650x720) IPS液晶、JLQ JR510、RAM 4GB、内蔵ストレージ 64GB(外部: MicroSD)、アウトカメラは5000万画素+200万画素、インカメラは500万画素、バッテリー容量は6000mAh、重量は204gです。