Huawei、フラッグシップ向けとミドルレンジ向けKirin SoCを準備中

Huawei、フラッグシップ向けとミドルレンジ向けKirin SoCを準備中

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Kirin 9000sを搭載したHUAWEI Mate 60シリーズとMate 5Xを大きな発表会を開催せずに市場に投入したHuaweiですが、歩みを止めず新たなKirin (麒麟)を開発していることが明らかになりました。

 

中国の情報通の@数碼閑聊站氏によると、HuaweiはKirin 8シリーズとKirin 9シリーズのSoCを開発しており、後者はより成熟したSMIC 7nm N+2で製造されるようです。そういった発言から、Kirin 9000sは成熟度がそれほど高くないSMIC 7nm N+2で製造された可能性があります。

 

Kirin 8シリーズの最初の製品となるKirin 810は2019年6月に発表され、次の製品は2020年3月に発表されたKirin 820です。Kirin 810が発表されたとき、HuaweiはKirin 8シリーズの位置をハイエンド向けとしていましたが、実際にKirin 810やKirin 820を搭載したHuaweiとHonorの製品はミドルレンジ向けとなっていました。

 

情報通は新しいKirin 8シリーズの名称を明らかにしませんでしたが、順当に考えるとKirin 830となるでしょう。しかし、Kirin 9000sの前例からKirin 820sの可能性もなくはないです。SMICで製造される見込みですが、どの技術で製造されるのか不明です。可能性としては7nmプロセスに基づくN+1が有力です。

 

新しいKirin 9シリーズも同様に名称は不明ですが、現時点ではKirin 9100もしくはKirin 9010が有力です。こちらはKirin 9000sよりも性能や歩留まりが高い成熟したSMIC 7nm N+2で製造される予定で、順当に行けばHUAWEI P70シリーズに搭載されるでしょう。

 

2023年3月に発表されたHUAWEI P60シリーズは最大3.19GHz版のSnapdragon 8+ Gen 1 4Gを搭載し、P60とP60 Pro、デザイン性の高いP60 Artで構成されています。5Gに非対応な製品ですが確かな品質と体験を提供することに成功し、爆発的な人気を誇りました。

 

P70シリーズに搭載されるであろうKirin 9100もしくはKirin 9010の性能は定かではありませんが、Mate 60シリーズが搭載したKirin 9000sの性能を鑑みるとそれほど高い性能にはならないのではないかと思います。

 

しかし、Kirin SoCの大きな魅力のひとつはISP性能の高さですので、写真や動画が素晴らしければHuaweiらしさを取り戻すことが出来ます。SMICとの協力によって真の復活を果たしたことで中国市場がにぎやかになり、Mate 60シリーズは販売してはすぐに売り切れ、転売する人も現れるまでになっています。

 

携帯電話市場の停滞、低迷が叫ばれる昨今ですが、少なくとも中国市場ではHuaweiが復活したことによって少し上向きになるのではないでしょうか。

 

 

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