Qualcommは先日発表したSnapdragon 8 Gen 1を搭載したQRD(Qualcomm Reference Design)でAnTuTu Benchmark v9を計測し結果を公開しました。GeekbenchやPCMark、3DMark、GFXBenchでも計測していますが、今回はAnTuTu v9に注目します。
QRDの主な仕様はAndroid 12、144Hz FHD+(1080p)、RAM 8GB(LPDDR5)、内蔵ストレージ 512GB UFS 3.1です。ちなみにSnapdragon 888 5G QRDはAndroid 11、120Hz FHD+(1080p)、RAM 12GB(LPDDR5)、内蔵ストレージ 512GB UFS 3.0でしたので、向上した部分もあれば下降した部分もあります。
Snapdragon 8 Gen 1の1回目の計測での性能は、CPU性能が233,625点、GPU性能が451,861点、MEM性能が174,104点、UX性能が171,918点で総合性能は1,031,508点となり、大台である100万点をAndroid陣営で初めて超えました。(iOS陣営はApple M1搭載のiPad Pro(5th Gen)が超えていますが、AnTuTuはiOSとAndroidの比較を認めていません。)
通常であればSnapdragon 888 5GやSnapdragon 888 Plus 5G搭載製品との比較を行うべきですが、公開された数値はQRDで商用機ではないので本サイトでは比較を避けました。近くmoto edge X30やXiaomi 12/12 Proが発表されるので、それらの性能が判明したら比較を行います。
連続計測による性能低下はほぼ見られず、1回目を100%とすると2回目は99.4%、3回目は97.5%(2回目から3回目は98.1%)でした。ただ、昨年のSnapdragon 888 5G QRDでも同様の結果が算出されているため、これに一喜一憂するのは危険です。すべての鍵を握るのは我々が購入できる“商用機”で、異様な発熱と異様な性能低下はQRDではなく商用機で明らかになっています。
ただ、発熱に関しては1回目の計測は21℃で進めると最大33℃になり32℃で計測終了、2回目は33℃-37℃-36℃、3回目は34℃-36℃となっているので、Qualcommの幹部が語った「放熱性能に優れている」のは間違いない可能性があります。