Samsung Exynos 7 Series 9610のベンチマークスコアが判明

Samsung Exynos 7 Series 9610のベンチマークスコアが判明

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Samsungが2018年3月に発表したミドルレンジモデル向けプロセッサー「Samsung Exynos 7 Series 9610(以下Exynos 9610)」を初搭載したSamsung Galaxy A50がインド市場向けに発表されました。

今回、Galaxy A50のレビューを公開したYouTuberがAnTuTuベンチマークスコアを公開したので有名所のベンチマークスコアが判明したので簡単にまとめます。このスコアを掲載したYouTuberはGeekbenchのスコアを掲載していませんが、こちらは発表前から数回計測されていますのでその数値を採用します。

今回の比較対象のプロセッサー/プラットフォームはExynos 7904、Qualcomm Snapdragon 660、HiSilicon Kirin 710MediaTek Helio P60です。

 

比較対象にSnapdragon 670やSnapdragon 710を含めていないのは、結果を言ってしまうと単純にスコアの差が大きいからです。両プラットフォームはCPUにA75コアやA55コアが採用されているので全くの別物です。

2018年3月に発表されたプロセッサーということでSnapdragon 660やKirin 710、Helio P60と同じ構成になっています。もう少し発表が遅ければSnapdragon 670やSnapdragon 710と張り合うものになっているでしょう。ちなみにSamsungにおけるミドルレンジモデルプロセッサーはExynos 9610が現状最高性能です。

GPUのクロック数は非公開で、多くのYouTuberやサイトの運営者はAIDA64を利用している方がいないので、今のところ不明です。インドに行ってオフィシャルショップで確認すれば終わりますが、様々な事情で行くことが出来ないので申し訳ありませんが?MHzとしています。

製造プロセスはミドルレンジモデル向けとしては最小の10nm FinFETを採用しています。フラッグシップモデル向けは7nm FinFETや8nm FinFETで更に微細化されています。

 

Exynos 9610はCPU性能が62,086点、GPU性能が38,864点で総合性能が146,360点という結果になりました。ちなみに先程例に出したSnapdragon 670は178,000点、Snapdragon 710は172,000点なので全く別のレベルのプロセッサーであることがわかりやすいと思います。

細かくスコアを見ていくと、CPU性能はSnapdragon 660とKirin 710に及ばず、GPU性能は断トツ、UX性能はSnapdragon 660に及ばず、MEM性能はExynos 7904とKirin 710とHelio P60に及ばずとなっています。それぞれに特色があるスコアになっていますので、何を重視するかで購入するものが変わるでしょうか。

CPU性能は同構成でクロック数が上回っているのにKirin 710に何故及んでいないのかという点についてはたまたま今回のスコアが低かったということも考えられますが、他の動画では細かいスコアを公開していないものの146,000点にまで上っている動画はなく、おそらく最高値に近い数値だと思います。

GPU性能は全てのSoCを上回っており、かなり快適なゲーミングライフを送ることが出来るのではないでしょうか。

 

Geekbenchでは2.3GHzのA73コアなのでシングルコア性能の数値が一番高くなっています。更にマルチコア性能もLITTLE側が1.7GHzの低クロックになっていますがSnapdragon 660程度の実力を持っていることがわかります。

単純な処理や複数のことをする処理でも問題ないですが、フラッグシップレベルを求めるとやはりどこかで遅さを感じると思います。理解して使うのが良いでしょう。

 

2018年3月に発表されたプロセッサーなので性能としては充分ですが、Samsung Exynosのことを考えるとExynos 9610のもう一段階上のプロセッサーが必要になるでしょう。Snapdragon 670を採用しているところはそれほど多くありませんが、Snapdragon 710を採用しているところはごまんとありますので、それのシェアを奪うつもりであるならば今すぐにでも開発すべきだと思います。

ただ、SamsungはSnapdragon 710を搭載したホールパンチディスプレイのInfinity-Oを採用したGalaxy A8sが中国市場を始めとする複数の市場で販売されており、このあたりの性能はQualcomm製プラットフォームを搭載することで補っている可能性は否めません。

 

Exynos 9610を搭載したGalaxy A50の価格は4GB+64GBモデルが19,990インドルピー(約31,000円)、6GB+64GBモデルが22,990インドルピー(約36,000円)となっており、Exynos 7904を搭載したGalaxy M20(10,990インドルピー/約17,000円)と比較すると少し割高感があります。

 

Source(Youtube) | Source(Samsung Exynos)