中国上海市のメディアの科創板日報(www.chinastarmarket.cn)が中国のUnisoc(紫光展鋭)が2020年2月26日に発表した5G通信対応プロセッサーのUnisoc T7520が年内に量産され、2020年Q1に商用機が発表される可能性があると伝えています。
科創板日報は同社の記者がサプライチェーンから独占的に得た情報としているため信憑性はそこまで高くないものの、TSMCはHiSiliconが開発した5nm製造プロセスを採用したHuawei Kirin 1000の製造委託を受けているという情報もあるため、6nm EUV製造プロセスを採用したUnisoc T7520の年内量産は可能だとは思います。しかし、世界市場におけるUnisocのシェアはその他に分類されるので、優先順位としてはHiSiliconやQualcommが高く、Unisocは言い方は悪いですが後回しになるので年内、つまり年末になると思います。
Unisoc T7520のスペックは、台湾TSMC製6nm EUV製造プロセス、CPUは4xARM Cortex-A76+4xARM Cortex-A55のオクタコア構成、GPUはARM Mali-G57 MP4となっています。5G通信に対応した製品で、Sub-6GHz帯の通信を実現できる5Gモデムが統合されており、SAモードでは最大通信速度はダウンリンクが3.25Gbps、アップリンクが1.25Gbpsとなっています。そして、5G NR TDD+FDDのCA(キャリアアグリゲーション)に対応し、3.5GHz+2.1GHzでの通信が可能になっています。
ちなみに、Unisocは国際市場におけるプロセッサー向けブランドの“Tiger”と通信モデム向けブランドの“Ivy”の廃止を公式が明らかにしており、2018年11月にスタートしたブランドの“Tiger”と“Ivy”は、約1年4ヶ月で幕を閉じています。