UNISOC T820が正式発表、製造プロセスはTSMC 6nm EUV、CPUは最大2.70GHzのCortrx-A76を採用

UNISOC T820が正式発表、製造プロセスはTSMC 6nm EUV、CPUは最大2.70GHzのCortrx-A76を採用

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中国のUNISOCは2022年11月29日、5Gに対応した新製品としてUNISOC T820を正式に発表しました。同製品は同社がAndroid 13に最適化したチップセット一覧を公開したときに存在が明らかになっていたもので、今回ようやく発表された形となります。

 

UNISOC(紫光展鋭)は中国のファブレス企業で、著名な製品としてSC9832Eがあり、ZTEやTecno、Hisenseなどが採用した製品を多く発表しています。最近はT618やT610といった製品を開発し、多くのメーカーの製品に搭載されたことでシェアを大きく伸ばしている企業です。

 

名称 T820 T770
CPU 1x Cortex-A76

3x Cortex-A76

4x Cortex-A55

1x Cortex-A76

3x Cortex-A76

4x Cortex-A55

動作周波数 2.70GHz+2.30GHz+2.18GHz 2.55GHz+2.21GHz+2.00GHz
GPU Mali-G57 MC4 Mali-G57 MC4
動作周波数 850MHz 750MHz
NPU/DSP 8 TOPS 4.8 TOPS
カメラ 14bit 4-core ISP

1億800万画素 or 3200万画素 or 2x2000万画素(ZSL)

1.6 Gigapixels per Second

14bit 4-core ISP

1億800万画素 or 3200万画素 or 2x2000万画素(ZSL)

リフレッシュレート 60Hz(QHD+)

120Hz(FHD+)

60Hz(QHD+)

120Hz(FHD+)

エンコード/デコード Encode/Decode: 4K@60FPS Encode/Decode: 4K@60FPS
RAM LPDDR4X(2133MHz) LPDDR4X(2133MHz)
ストレージ UFS 3.1

eMMC 5.1

UFS 3.1

eMMC 5.1

Wi-Fi Wi-Fi 5 Wi-Fi 5
Bluetooth Bluetooth 5.0 Bluetooth 5.0
位置情報 GPS, Glonass, BeiDou, Galileo GPS, Glonass, BeiDou, Galileo
通信 統合: V510

Sub-6GHz

(3.25Gbps/1.25Gbps)

統合: V510

Sub-6GHz

(3.25Gbps/1.25Gbps)

充電規格 ? ?
製造プロセス TSMC 6nm EUV N6 TSMC 6nm EUV N6
型番 ums9620 ums9620

同社は5Gに対応した製品に対してTangula(唐古拉)のブランド名を付与していましたが、今回発表した製品はその名称が付与されていないT820のみです。確定したとは決して言えませんが、おそらくはそのブランド名の広がり方が思ったようではなかったため、ブランド名を廃止した可能性があります。

 

UNISOC T820の主なスペックは、製造プロセスがTSMC 6nm EUV N6、CPUが2.70GHzで動作するCortex-A76を1基、2.30GHzで動作するCortex-A76を3基、2.18GHzで動作するCortex-A55を4基の1+3+4構成、GPUはMali-G57 MC4でクロック数は850MHzに設定されています。この他、RAM規格はLPDDR4X、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1、Wi-Fi規格はWi-Fi 5、Bluetooth規格はv5.0、5G通信はSub-6GHz帯に対応しています。

 

CPUはCortex-A76を4基、Cortex-A55を4基を採用し、未だにCortex-A76を搭載した製品となります。多くの競合他社はより優れたCortex-A78への移行を進めていますので、この部分だけを見るとやや遅れているように感じますが、例えCortex-A78を採用していてもクロック数が低ければクロック数の高いCortex-A76で同等の性能を発揮できる場合があり、特にこの製品は2.70GHzに設定されているので大きな問題ではない気がします。

 

GPUはMali-G57を採用しており、このGPUに関しては今でも採用している企業が多いので世代遅れではありません。また、積載数もMC4と多い部類に入るので、高負荷な要求をするゲームを快適に遊ぶのは難しいかもしれませんが、そういったゲームでも要求を下げてあげると快適に遊べると思います。

 

基本的にはTangula T770の性能向上版で、CPUのクロック数はすべてのコアで上昇、GPUは採用しているものは同じですが850MHzへ上昇しています。気になる性能は、AnTuTu v9におけるTangula T770の性能が43万点程度なので、45万から50万点の間に落ち着くのではないかと考えています。この性能は競合他社の製品で適切なものがないため、唯一無二の製品として市場に存在することになります。

 

通信は5G、Wi-Fi規格、Bluetooth規格はT820とTangula T770に違いはなく、通信面に差はありません。mmWaveに非対応ですが、商用化している国と地域が限られているので、非対応であることは残念に感じられるかもしれませんが、全くといっていいほど問題ありません。

 

初搭載した新製品がいつ発表されるかについては言及はなく、過去の例を参照すると同社の製品は発表してから搭載製品が発表・販売されるまでのギャップが大きいので、2022年の間には発表されないのではないかと考えています。そのため、商用製品が発表されるまでにこの製品の存在を忘れられる可能性があり、非常にもったいない戦略を行っていると感じます。