先日ドイツのミュンヘンで発表されたHuawei Mate 30 Pro(4G Version)に搭載されているHuawei Kirin 990のGPUクロック数が判明しました。HuaweiはQualcommと同じくCPUクロック数は公開するもののGPUクロック数は公開しませんので、有志による解析情報が頼りになります。
今回は中国市場向けHuawei Mate 30 Proのログファイルをウェイボーユーザーの@肥威氏が解析し、Kirin 990のGPUクロック数が600MHzであることが判明しました。つまり、正確なスペックはARM Mali-G76 MP16(600MHz)となり、従来機のHuawei Kirin 980はARM Mali-G76 MP12(720MHz)なのでコア数は上昇したけれどもGPUクロック数は減少したことになります。ただ心配は必要なく性能は確実に上がっており、AnTuTu Benchmark v7環境下のパフォーマンスモードではKirin 990が約160,000点でKirin 980が101,000点となっています。
似た事例はSamsung Exynos 9810とExynos 9820で存在しており、Exynos 9810はARM Mali-G72 MP18(572MHz)でしたがExynos 9820はARM Mali-G72 MP12(702MHz)となっており、こちらはコア数が減少しクロック数が上昇しています。AnTuTu Benchmark v7環境下ではExynos 9810が約106,000点でExynos 9820は約149,000点なのでしっかりと性能が向上しています。
タイトルとは全く関係ない情報になりますが面白い話題なので採用します。Kirin 990のGPUクロック数を解析した@肥威氏はHuawei Mate 30 Proに採用されるディスプレイのメーカーもログファイルから解析。
ディスプレイは3社から供給されており、LG、BOE(京東方)、Samsungであることが判明しました。2016年4月に発表されたHuawei P9はSHARP、JDI、LGの3社でしたので、時代の移り変わりを感じます。過去にはHuawei Mate 20 Proのディスプレイのエッジ部分が暗所で緑色に変色するという事件もありましたが、そのディスプレイの供給元はLGでした。今回もHuawei Mate 30 ProはLGからディスプレイを供給していますが、今の所その様な問題は散見されていませんので解消されていると考えています。