Galaxy S25シリーズはExynos 2500が搭載されませんでしたがサムスン電子はこれを快く思っておらず、Galaxy S26シリーズにはExynos 2600を搭載させようと懸命に開発を行っているようです。ただ、そのExynos 2600は今までの製品と少し違うかもしれません。
韓国の情報通の吸血鬼王氏によると、Exynos 2600はモデムを統合しない可能性があるとのこと。Exynos 2500や2400では統合していたため、大きく設計が変わる可能性が出てきてきました。
その後、韓国の情報通のGamma氏は、Exynos 2600と思われる製品 (S5E9965)がモデムを統合していない状態でテストしている形跡を発見。これにより、吸血鬼王氏によるExynos 2600がモデムを統合しない可能性がある、という情報が真実味を帯びました。
サムスン電子がモデムを統合しない決断に至ったのは、サムスンファウンドリーの歩留まりが影響しているとされています。モデムを統合したSoCとしていないSoCではチップの面積が大きく異なり、当然統合しないほうが多く生産できます。そういったことから統合しない戦略をとったのではないでしょうか。
ただ、モデムを統合することのメリットついて、過去にサムスン電子がExynos 2100の発表動画で「スペースを節約できる、コストを削減できる、消費電力を削減できる」としていますので、当たり前ですがExynos 2600ではその逆のことが発生します。特にスマートフォンのような限られたスペースを有効活用するようなものでは、スペースを節約できなくなるのは問題です。そして、過度な発熱と効率の悪さが指摘され続けている現状なのにかかわらず、モデムを統合しないことで消費電力が増えてしまうのも問題です。
Exynos 2600と組み合わせるモデムはExynos Modem 5410で、これはまだ発表されていません。Google TensorはExynos Modemを採用していますが、Pixel 9シリーズが搭載しているGoogle Tensor G4はExynos Modem 5400が採用されています。また、Exynos 2500が統合しているモデムもExynos Modem 5400をベースとしています。
ちなみに、Galaxy S20シリーズが搭載したExynos 990はモデムを統合せず、Exynos Modem 5123を採用していました。このモデムの消費電力がどうだったのかわかりませんが、その後継のExynos 2100で統合することによるメリットが挙げられたのを考慮すると、Exynos Modem 5410が素晴らしいものであっても、モデムを統合しないことは留意する必要があるでしょう。