Snapdragon 8+ Gen 1とSnapdragon 8 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能を比較

Snapdragon 8+ Gen 1とSnapdragon 8 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能を比較

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Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した製品がいくつか発表されたので、標準版のSnapdragon 8 Gen 1、1世代前の標準版のSnapdragon 888 5G、2世代前の標準版のSnapdragon 865 5Gと比較します。

 

今回の比較はAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5を用いて行うので、1Wあたりの性能に関しては考慮せず、最高性能がどの程度なのかで比較します。

 

Snapdragon 8+ Gen 1の主な仕様は、プロセスノードがTSMCの4nmに基づくN4、CPUがKryoの名称で詳細な情報は3.19GHzのCortex-X2を1基、2.75GHzのCortex-A710が3基、2.02GHzのCortex-A510が4基、GPUがAdreno 730で動作周波数は900MHz、5G通信はSub-6GHz帯とmmWave(ミリ波)に対応しています。

 

Snapdragon 8 Gen 1との違いは、製造する場所がSamsungからTSMCに変更、CPUが全体的に動作周波数が上昇、GPUも同様に動作周波数が上昇となっています。1世代前のSnapdragon 888 5GとSnapdragon 888+ 5GはCPUの動作周波数のみが上昇していましたが、今回はCPUとGPUの動作周波数が上昇しました。

 

Snapdragon 8+ Gen 1のAnTuTu Benchmark v9の性能は、CPU性能が257,208点、GPU性能が471,479点、MEM性能が193,407点、UX性能が171,772点で、総合性能は1,093,866点となりました。

 

総合性能はSnapdragon 8+ Gen 1が1,093,866点、Snapdragon 8 Gen 1が1,034,431点で、約6%の性能向上に成功しています。成長幅が小さいと感じる方がいるかもしれませんが、Snapdragon 8+ Gen 1はどんなに調子が悪くても100万点を安定して超えるのに対し、Snapdragon 8 Gen 1が100万点を超えるのは調子の良いときだけで、普段は100万点を下回る96万から98万点を算出します。そのため、最高性能では大きな差はありませんが、安定して高い性能を発揮するという点においてはSnapdragon 8+ Gen 1が素晴らしく、圧倒的な差があります。

 

CPU性能は257,208点と245,659点で、Cortex-X2だけでなくCortex-A710、Cortex-A510の動作周波数が向上したので大きな差が付きました。例えば、Cortex-X2だけが動作周波数を向上した場合、1,000点から2,000点程度しか上昇しません。

 

GPU性能は471,479点と443,541点で、こちらも大きな差がついたと感じます。動作周波数が818MHzから10%上昇して900MHzになったので、これを体現するように性能が向上しました。

 

Snapdragon 8+ Gen 1のGeekbench 5での性能は、シングルコア性能が1,323点、マルチコア性能が4,332点となりました。

 

シングルコア性能は1,323点と1,234点で、これは3.19GHzと3.00GHzのCortex-X2を比較しています。動作周波数の上昇幅は0.19GHzですが、約7%の差が発生しました。

 

マルチコア性能は4,332点と3,838点で、これはCPU全体の性能を計測しています。そのため、動作周波数が全体的に上昇したので、Snapdragon 8+ Gen 1の性能はSnapdragon 8 Gen 1よりも高い性能を算出しました。

 

AnTuTu Benchmark v9とGeekbench v5の性能を比較してわかったことは、Snapdragon 8+ Gen 1とSnapdragon 8 Gen 1は全くの別物と考えたほうがいいことです。

 

欲しい製品がSnapdragon 8 Gen 1を搭載していた場合は購入しても問題ありませんが、今は欲しい製品がないという場合は、新しく発表されるSnapdragon 8+ Gen 1を搭載した製品を待ったほうがいいと思います。