Samsungが2018年11月に発表したSamsung Exynos 9 Series 9820がGeekbenchに登場しました。Exynos 9820はGalaxy S9やGalaxy S9+、Galaxy Note9に搭載されたExynos 9810の正統後継機となっています。
今回Geekbenchに出現したExynos 9820搭載機は、名称がSM-G973N、Android 9 Pie、RAM 6GBとなっています。SM-G973はSamsung Galaxy S10と予想されています。
スコアはシングルコア性能が4,382点、マルチコア性能は9,570点という結果になりました。今回はこのスコアを利用して他のSoCと比較してみます。
Exynos 9820のシングルコア性能はAndroidの枠組みではトップですがiOSも加えるとApple A12 Bionicには及んでいません。Exynos 9820はプライムコアに第4世代のカスタムコア(Exynos M4)を採用しているのでシングルコア性能には定評があります。
一方でマルチコア性能はHiSilicon Kirin 980やQualcomm Snapdragon 855に採用されているARM Cortex-A76を採用せずに1世代前のA75を採用したことが原因となってスコアは伸びていません。Kirin 980のマルチコア性能は10,000点で安定しているわけではなく9,000点台に落ちることも多々ありますが、それでも9,700点が最低点なので、今回のExynos 9820の9,570点がいかに低いかわかると思います。Exynos 9820だけ10,000点を超えない未来があるとするならば非常に残念です。
Exynos 9820はExynos 9810と比較してシングルコア性能は16%、マルチコア性能は5%の性能向上で、他社と比べると全く成長できていません。
Exynos 9820は2月20日に行われるSamsung Galaxy UNPACKED 2019で発表予定のSamsung Galaxy S10シリーズで採用される予定です。今回リークしたのは1月19日ということで1ヶ月以上猶予がありますが、マルチコア性能が10,000点を超えることはあるでしょうか。