サムスン電子は自社開発SoCを諦めず、MX事業部に新チームを設立

サムスン電子は自社開発SoCを諦めず、MX事業部に新チームを設立

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サムスン電子は、2023年に展開するGalaxy S23系列ではすべての国と地域でSnapdragon 8 Gen 2を搭載する見込みで、自社開発SoCのExynos 2300を搭載しない方向で開発を進めているとされています。それと関連してサムスン電子が自社開発SoCの開発を諦めたとの報道もありますが、どうやら諦めていないことが判明しました。

 

韓国メディアによると、12月14日、サムスン電子が最近行った組織改編を通じてMX事業部に「APソリューション開発チーム」を新設したことが判明したようです。APはモバイルアプリケーションプロセッサを意味し、Exynos 2200やSnapdragon 8 Gen 1などが該当します。そのため、MX事業部でSoCに関するチームが発足したことを意味します。

 

チーム長はMX事業部の副社長のチェ・ウォンジュン氏が務めることが明らかになっており、同氏はソウル大学を卒業後、韓国科学技術院(KAIST)の研究員を経て、アセロス・コミュニケーションズでチップセット設計を行いました。同社は2011年にQualcommに買収され、その後、2016年にサムスン電子に引き抜かれて無線事業部次世代製品開発グループ長に就任し、今回の事業編成で新チームの長となりました。

 

気になる点として、サムスン電子にはすでにDS事業部内にシステムLSI事業部があり、その事業部は「AP開発室」という職責があるため、今回の事業編成によって複数のAPを管理する事業部やチームがあることになります。これに伴って複数の解釈が生まれ、新チームが行うのは少し前から噂されていた「Galaxy専用AP」を開発することが有力視されています。

 

Exynos 2200やExynos 1280は競合他社が採用していないので「Galaxy専用AP」になっていますが、これは競合他社が採用せずサムスン電子のみが採用したことで「実質的にGalaxy専用AP」になったものなので、今回の噂されている「Galaxy専用AP」は完全に自社のみが採用するクローズドな製品を開発することを意味します。AppleのA・M系列や、HUAWEIのKirinがその例に当てはまるでしょうか。

 

ちなみに、新設したチームの規模と役割については不明で、サムスン電子は今回の報道に対して「組織改編の内容については、公式に明らかにすることは出来ない」と話しています。

 

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