2014年11月19日に発表されたMeizu MX4 Proを2018年2月現在の情報を用いて再度レビューします。
いわゆるRe-Review(リレビュー)というもので、Meizu MX4 Proが今現在どのようなスマートフォンになっているのか、ということにフォーカスを当てていきます。
リリース当初のMeizu MX4 Proのスペックは、Android 4.4.4 KitKatをベースとしたFlyme 4.0、5.5インチWQHD+(2560 x 1536)ディスプレイ、SoCはSAMSUNG Exynos 5 Octa(5430)、GPUはMali-T628 MP6、リアカメラが2070万画素、フロントカメラが500万画素、RAM 3GB + 内蔵ストレージ 16GB/32GB/64GBの2モデル展開、バッテリーの容量が3350mAhです。
MEIZUとしては初めてWQHDクラスのディスプレイが搭載され、後のPROシリーズの存在を確立させたスマートフォンです。
ディスプレイ
Meizu MX4 Proは今も昔も珍しいですがMEIZUでは一般的な15:9のアスペクト比のディスプレイを採用したスマートフォンで、画面解像度はMEIZUとしては初めてWQHDクラスが搭載されました。
今では当たり前となっているWQHDですが当時では「オーバースペックすぎる」とか「バッテリーの持ちとの共存が取れない」など否定的な意見がありました。
否定的な意見が多い中でMEIZUは最上位モデルとなるPROシリーズに搭載を決め、中国国内で注目を集めることになりました。
肝心のディスプレイ品質は当時ではやはり綺麗・美しいという意見が多かったですが、現在では残念ながら良くも悪くも無く普通です。
WQHDを採用することによってゲームがカクつくという情報もありましたがそのようなことは一切ありませんでした。
mTouch
Meizu MX4 ProはMEIZUのスマートフォンとして初めて指紋認証機能を搭載しました。
初めて搭載されるものですので品質が低いと考えられていましたがそのようなことはなく良好で、更にはアップデートでどんどん良くなっていきました。
ただ、今の指紋認証機能と比べると認証スピードは遅く、お世辞にも良いとはいえません。
今ではMEIZUのスマートフォンでは当たり前となっているホームボタンに触れるとバック操作、押し込むとホーム操作が可能な“mTouch”ですが、Meizu MX4 Proが発表されたときにはまだ採用されていませんでした。
Meizu MX4 Proに採用されたのは2015年6月に発表されたMeizu m2 noteよりも後で、それまではナビゲーションバーにバックキーのみが表示されている状態でした。
この革新的機能によってMEIZUは有名になりますが、この機能によってMEIZUはその機能を搭載しないスマートフォンを販売することが出来ず首を絞めることになりました。
SoC
Meizu MX4 ProにはSAMSUNG Exynos 5 Octa(5430)が搭載されています。
SAMSUNG Exynos 5 Octa(5430)はSAMSUNG Galaxy Alphaにも搭載されているので一定の評価を得ており、ベンチマーク結果からもその評価の高さが伺えます。
OS
Meizu MX4 Proの出荷時のAndroid OSはAndroid 4.4.4 KitKatで、2018年2月現在はAndroid 5.1.1 Lollipopとなっています。
メジャーアップデートは1回ということになり、Meizu MX4 Proがリリースされてからは他機種にもAndroid OSのアップデートが行われなくなり、今現在のMEIZUもAndroid 8.0 Oreoが提供されたモデルはなく、中国メーカーの中ではずば抜けてアップデートが遅いです。
ただ、同じSoCを搭載したSAMSUNG Galaxy AlphaもMarshmallowアップデートが行われておらず、SAMSUNG Exynos 5 Octa(5430)は不遇のSoCとも言えそうです。
カメラ
Meizu MX4 ProのリアカメラにはSONY製イメージセンサーの2070万画素が搭載されており、その力が存分に発揮できているような気がします。
ただ、ピントが合わないときが多く、カメラを取り出してサッと撮影や動物のある瞬間を撮影するというのには向いていません。
バッテリー
当時の環境でWQHDディスプレイということもあってバッテリーの減りは速いです。
1日充電無しで使用するというのは確実に出来ませんので、モバイルバッテリーが必要になります。
総括
2014年にWQHDディスプレイを採用するのはかなり挑戦的で、MEIZUに勢いがあったと考えることが出来ます。
SoCのSAMSUNG Exynos 5 Octa(5430)のパフォーマンスも良く、当時話題になっただけはあります。
“今使用できるか”ということに重点を置くと家でSNSやブラウジングのみを行うのであれば充分すぎる使用用途になると思いますが、外で様々な利用を考えているという場合は「やめたほうがよい」となります。
Meizu MX4 Proを失敗作だという言う人もいますが、WQHDディスプレイの繊細さ、3GB RAMの安心感、Hi-Fiを搭載したスマートフォンで聞く音楽の素晴らしさを体験させてくれた素晴らしいスマートフォンなので私は間違いなく良質な作品だと声を大にして言うことが出来ます。
残念ながらブートローダーアンロックがされていないのでTWRPとカスタムROMがなく、MEIZUがサポートを終了させるとセキュリティ上使うのは好ましくない状態になります。
開発が噂されている次世代Flyme OSのFlyme 7のサポートがどうなるのかわかりませんが、スペックを考えるとまだまだ使用できるのでサポートされるのではないかと考えています。
今入手しようとするとeBayが主になりますが、こんなスマートフォンが有ったという記憶になればと思いレビューさせてもらいました。