CPU性能を計測することが出来るベンチマークのGeekbenchにQualcomm製未発表プラットフォーム“Kona”が姿を表しました。
計測は2019年8月7日に6回行われており、計測に使用されたデバイスは共通して名称はQUALCOMM Kona for arm64、Android 10(Android Q)、RAM 8GBとなっています。1番スコアが高いものでシングルコア性能は4,160点、マルチコア性能は12.946点となっており、過去のQualcomm Snapdragon製品ではこのようなスコアを出したことがありませんので、現行最新のSnapdragon 855やSnapdragon 855 Plusではないことがわかります。
そのため、“Kona”はSnapdragon 855やSnapdragon 855 Plusの後継機として開発されていることが予想されているQualcomm Snapdragon 865 Mobile Platformではないかと予想されています。
ただ気になる点としてMotherboard欄にはSnapdragon 855/Snapdragon 855 Plusであることを表すmsmnileの表記が、どの様なマイクロプロセッサを搭載しているのかわかりやすくなるIdentifier欄にはpart 3341と記載されています。Qualcomm Snapdragon製品におけるIdentifier欄には一定の規則性があり、Snapdragon 835はpart 2048、Snapdragon 845はpart 2050、Snapdragon 855はpart 2052というように変化しているので、通常であればpart 2054にならないといけません。
まだ試作機という事なのか、マイクロアーキテクチャKryoを大幅に改良したのかわかりませんが、“Kona”はまだまだ謎の多いプラットフォームです。
簡単なスコア比較です。“Kona”はSnapdragon 855 Plusと比較してシングルコア性能は15%、マルチコア性能は8.5%の性能向上に成功しています。今回計測されているのは試作機なので、実際に商用製品に搭載されるともう少しだけスコアが伸びます。
ちなみにシングルコア性能はSamsung Exynos 9825が4,400点から4,500点、Apple A12 Bionicが4,800点なのでまだまだ競合他社には及んでいない現状です。一方でマルチコア性能では12,000点を超えているプロセッサーはありませんので、完全の頂点に立っています。