Qualcomm製未発表プラットフォームのQualcomm Snapdragon 865 Mobile Platform(開発コード:Kona/内部コード:SM8250)のスペックが判明しました。
CPUに関してはGeekbenchに姿を現していたので開発者向け隠しコードを利用して判明しましたが、GeekbenchではGPUの型番はわかるもののクロック数まではわかっていませんでした。今回、微博ユーザーの数碼閑聊站氏がある画像を公開したことでGPUクロック数も判明しました。
名称 | Snapdragon 865 | Snapdragon 855 Plus | Snapdragon 855 |
CPU | Kryo 585(?)
Gold(A77)+Gold(A77)+Silver(A55) 1+3+4構成 |
Kryo 485
Gold(A76)+Gold(A76)+Silver(A55) 1+3+4構成 |
Kryo 485
Gold(A76)+Gold(A76)+Silver(A55) 1+3+4構成 |
クロック数 | 2.84GHz+2.42GHz+1.80GHz | 2.96GHz+2.42GHz+1.80GHz | 2.84GHz+2.42GHz+1.80GHz |
GPU | Adreno 650 | Adreno 640 | Adreno 640 |
クロック数 | 587MHz | 675MHz | 585MHz |
製造プロセス | 7nm+ EUV FinFET | 7nm FinFET | 7nm FinFET |
スペック表はこのようになります。CPUは高性能コアにARM Cortex-A77を採用したことでマイクロアーキテクチャKryoのバージョンが刷新、1+3+4のオクタコア構成を採用しているのでコア構成は同じ、クロック数もSnapdragon 855と全く同じとなっています。GPUは正当にバージョンが上がりAdreno 650を採用、クロック数は2MHz上昇して587MHzです。
このようなスペックになっていることから2020年の7月頃にCPUとGPUのクロック数を上昇させた“Plus”モデルを用意しているのではないかと予想されています。Snapdragon 865 PlusはSnapdragon 855 Plusと同じく、プライムコア(1コア)が0.12GHzクロックアップして2.96GHzに、GPUも15%ほど高速になって675MHz-680MHzになると予想しています。
そして残念なことにSnapdragon 865は5Gモデムを内蔵せず、外部モデムとしてSnapdragon X55 5G modem-RF systemを採用することで5G通信規格に対応することが出来るようです。競合他社となるHiSiliconが開発したHuawei Kirin 990 5GやSamsungが開発したSamsung Exynos 980はSoCに5Gモデムが内蔵されているので、もしこの情報が本当であればQualcommはこの分野において出遅れていることになります。
Snapdragon 865は例年通りであれば12月にハワイで開催される「Snapdragon Technology Summit」にて発表が行われるでしょう。今現在Qualcommは発表会の案内をしていませんので、全貌が明らかになるにはもう少しの時間が必要でしょう。