Qualcomm Snapdragon 625とMediaTek Helio P20、Snapdragon 660を比較

ミドルレンジモデルSoCとして開発・提供されているQualcomm製プラットフォームのSnapdragon 625とSnapdragon 660、MediaTek製プロセッサーのHelio P20をAnTuTuベンチマークとGeekbenchを用いて比較したいと思います。

使用するスマートフォンはMeizu M6 Note(Snapdragon625|4+64GB)、2017年10月現在49位のOPPO R11(Snapdragon 660|4/6+64GB)、Meizu M2 E(Helio P20|4+64GB)です。

メインの比較はSnapdragon 625とHelio P20です。

ベンチマークはスマートフォンの性能を数値化したものであり、体感を数値化したものではないことを考慮して読んでいただければ幸いです。

 

基本性能

製造プロセスはHelio P20のみ16nm、コア数は8コアで同じ、CPUはSnapdragon 625とHelio P20はA53x8で同じでSnapdragon 660はA74x4とA53x4のカスタムコア、RAM規格はSnapdragon 625のみLPDDR3、LTEカテゴリはHelio P20が大幅に遅れを取っている。となります。

 

総合性能

イメージとは裏腹にHelio P20が3,000点上回る結果となりました。

一方でSnapdragon 660が約12万点でダブルスコアの差があり、このSoCは少し前のフラッグシップモデルレベルのスコアを叩き出しています。

 

シングルコア性能

シングルコア性能ではHelio P20が800点近く上回り、クロック数がHelio P20は2.3GHzなのに対してSnapdragon 625は2.0GHzですのでこのような差が生まれています。

Snapdragon 660にはA73が搭載されていますので他の2つと比べて大きな差が生まれ、この項目に関してはHiSilicon Kirin 970と並びます。

 

マルチコア性能

マルチコア性能ではSnapdragon 625が200点近く上回り、Helio P20は1.6GHzのコアが4つありますが、Snapdragon 625には8コア全て2.0GHzですのでこのような結果になっています。

Snapdragon 660は4コアのA73が2.2GHz、4コアのA53が1.8GHzですので1.7倍近くの差が生まれ、このスコアはSnapdragon 835やKirin 970に匹敵します。

 

GPU性能

この数値がゲームを快適にプレイ出来るかの肝となっており、高ければ高いほど消費者から喜ばれます。

約2,000点程Snapdragon 625が優位に立っていますのでこの結果はイメージ通りと言えるでしょう。

MediaTekはGPUをあまり搭載しないのでどうしてもスコアが低く、ゲームを快適にプレイ出来ないので消費者からは敬遠されていますね。

 

Snapdragon 660はCPU性能ではフラッグシップモデルに匹敵しましたが、この約3万点はHelio X30よりも1万点低く、更にはSnapdragon 835とは2.5倍近く差がありますのでミドルレンジモデルとしてリリースされているという点について合点がいきます。

 

Geekbenchでの比較

AnTuTuベンチマークでは総合性能の算出に秀でていますが、GeekbenchではCPUの性能差がわかりやすいので今回はGeekbenchでの比較も行います。

Geekbenchに限りHuaweiに独占提供しているHiSilicon製プロセッサーのKirin 659(Huawei Mate 10 lite|RNE-L21)を追加します。

Geekbench公式は平均スコアを算出していませんので、Snapdragon 625とHelio P20は実機、Snapdragon 660とKirin 659はReaMEIZUの主観で数値が良いものをピックアップしています。

誤差の範囲と言えるでしょう。

GeekbenchにおけるCPU性能では似たり寄ったりという結果になりました。

今回新たに追加したKirin 659は製造プロセスが16nmで、CPUは2.36GHzのA53x4と1.7GHzのA53x4の構成になっており、カタログスペックではSnapdragon 625>Kirin 659>Helio P20となりますが、シングルコア性能では1番秀でたもののマルチコアでは大きくスコアが下がっています。

Kirin 659のマルチコアで4,000点を超えたものはなく、最高点で3,600点程度で最低で3,400点となっており、申し訳ありませんが何故ここまでスコアが伸びなかったのかはわかりません。

 

Helio X30が1,789点と5,889点ですので、GeekbenchにおいてはSnapdragon 660はHelio X30に匹敵するマシンパワーを持っていることになります。

Kirin 970とSnapdragon 835はマルチコアが6,600点以上になりますので、これは大きな差が有ります。

 

総括

Snapdragon 625とHelio P20の差は騒ぐほど無いということがわかりました。

しかし、消費者のイメージでは絶対的にQualcommの方が良い一方でMediaTekは悪いと思われているので、Qualcommのイメージ戦略が成功していることになります。

ただ、昨今のスマートフォン利用として「ゲームが快適にプレイ出来るか」というのが大きく関わってきますので、その点においてはSnapdragon 625の方が快適にプレイ出来るでしょう。

 

Snapdragon 660はSnapdragon 810以上のフラッグシップモデル顔負けのスコアを出し、更にはGPUの性能も同等レベルですので、ミドルレンジモデルでは最高レベルにゲームが快適にプレイ出来るでしょう。

Qualcommは2018年に後継機となるSnapdragon 670(仮称)を発表予定とされており、Snapdragon 820レベル(約14万点)にはならないにせよどこまでスコアが伸びるのか気になって待ちきれないですね。

 

ReaMEIZUではAnTuTuベンチマークのデータベースを用いて「MediaTek Helio X30とHiSilicon Kirin 970とQualcomm Snapdragon 835を比較」した記事がございますので、是非ご覧ください。

Helio X30はMediaTekによる最後のフラッグシップモデル向けSoCとなりますので、最後のまとめという意味も含んでおります。

 

参考